70PM064第70回 臨床検査技師国家試験 過去問

緩衝食塩溶液の希釈系列に検体 A (ヘパリン血)を滴下後 37 ℃で 2 時間静置し た。その溶血度(%)と食塩濃度(%)の関係(別冊No. 13)を別に示す。 考えられるのはどれか。

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正解: 1

正答

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この問題のポイント

赤血球浸透圧抵抗曲線の移動方向から、赤血球の表面積対容積比を考えます。

解説

浸透圧抵抗試験では、食塩濃度を下げたときの溶血開始・完全溶血を測定します。画像の検体Aは正常より低い食塩濃度まで溶血しにくく、浸透圧抵抗が増強、浸透圧脆弱性が低下しています。

鉄欠乏性貧血では小球性・低色素性赤血球や標的赤血球が増え、表面積対容積比が大きいため、膨張の余地があり低張液でも破裂しにくくなります。反対に遺伝性球状赤血球症では表面積対容積比が小さく、比較的高い食塩濃度で溶血するため浸透圧脆弱性が亢進します。

曲線で見るポイント
低いNaCl濃度まで耐えるなら抵抗増強、高いNaCl濃度で溶けるなら脆弱性亢進です。

選択肢の確認

1.鉄欠乏性貧血
正しい。
鉄欠乏性貧血では小球性低色素性赤血球の表面積対容積比が大きく、浸透圧抵抗が増強するため画像に合致します。

2.巨赤芽球性貧血
誤り。
巨赤芽球性貧血は大球性貧血であり、本画像の抵抗増強を示す代表ではありません。

3.再生不良性貧血
誤り。
再生不良性貧血では赤血球形態は通常正球性で、特徴的な浸透圧抵抗増強は示しません。

4.遺伝性球状赤血球症
誤り。
遺伝性球状赤血球症では球状赤血球が膨張する余地に乏しく、浸透圧脆弱性が亢進して逆方向の曲線になります。

5.自己免疫性溶血性貧血
誤り。
自己免疫性溶血性貧血では球状赤血球を伴う場合に浸透圧脆弱性が亢進し得るため、本画像とは逆です。

覚えるポイント

  • 鉄欠乏性貧血では浸透圧抵抗が増強します。
  • 遺伝性球状赤血球症では浸透圧脆弱性が亢進します。
  • 表面積対容積比が大きいほど低張液に耐えやすくなります。
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