39PM81|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
粘弾性が原因で生じる現象はどれか。 a.降 伏 b.破 断 c.応力集中 d.応力緩和 e.クリープ
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、粘弾性に特有の現象を選びます。
粘弾性とは、材料が弾性体の性質と粘性体の性質をあわせもつことです。生体軟組織、血管、皮膚、腱、軟骨などの力学的性質を理解するうえで重要です。
粘弾性で代表的に出題される現象は、応力緩和とクリープです。
解説
弾性体では、力を加えると変形し、力を取り除くと元に戻ります。
粘性体では、力を加えると時間とともに流れるように変形します。
生体組織の多くは、この2つの性質をあわせもつため、変形や応力が時間依存性を示します。
小項目を確認します。
a.降伏
誤りです。降伏は、材料が弾性変形から塑性変形へ移る現象です。粘弾性特有の現象としては扱いません。b.破断
誤りです。破断は、材料が限界を超えて切断・破壊される現象です。粘弾性が原因で生じる代表現象ではありません。c.応力集中
誤りです。応力集中は、形状の不連続部や切欠きなどに応力が集中する現象です。粘弾性特有の時間依存現象ではありません。d.応力緩和
正しいです。一定のひずみを保つと、時間とともに応力が低下する現象です。粘弾性材料の代表的な性質です。e.クリープ
正しいです。一定の応力を加え続けると、時間とともにひずみが増加する現象です。これも粘弾性材料の代表的な性質です。
したがって、粘弾性が原因で生じる現象は d、e であり、選択肢5が正答です。
ひっかけポイント
応力緩和とクリープは、どちらも「時間とともに変化する」現象です。粘弾性では、力や変形を加えた瞬間だけでなく、その後の時間変化を見ることが重要です。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b の組合せです。降伏と破断は、材料の塑性変形や破壊に関係する現象であり、粘弾性特有の代表現象ではありません。
2.誤り。
選択肢2は a、e の組合せです。eのクリープは正しいですが、aの降伏が不適切です。
3.誤り。
選択肢3は b、c の組合せです。破断と応力集中は、粘弾性が原因で生じる代表現象ではありません。
4.誤り。
選択肢4は c、d の組合せです。dの応力緩和は正しいですが、cの応力集中が不適切です。
5.正しい。
選択肢5は d、e の組合せです。応力緩和とクリープはいずれも粘弾性材料で生じる代表的な時間依存現象です。
覚えるポイント
- 粘弾性は、弾性と粘性をあわせもつ性質です。
- 応力緩和は、一定ひずみで応力が時間とともに低下する現象です。
- クリープは、一定応力でひずみが時間とともに増加する現象です。
- 生体軟組織、血管、皮膚、軟骨などは粘弾性を示します。
- 「時間依存性」が出てきたら、粘弾性を考えます。