39AM63|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
図 1 のブロック線図を図 2 のように等価変換したとき、伝達関数 A はどれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、ブロック線図の等価変換が問われています。
図1では、フィードバック信号は H の前の分岐点から取り出され、伝達関数 K を通って加算点の負入力へ戻っています。
図2では、フィードバック信号を取り出す位置が H の後、つまり出力 Y 側に移動しています。
分岐点をブロック H の後ろへ移動すると、同じフィードバック信号にするために、フィードバック経路の伝達関数を補正する必要があります。
その補正が A = K / H です。
解説
図1と図2が等価であるためには、加算点に戻ってくる負のフィードバック信号が同じでなければなりません。
図で見るポイント
図1では、G の出力であり H の入力となる信号を分岐して、K を通して戻しています。図2では、H を通過した後の出力 Y を分岐して、A を通して戻しています。
つまり、分岐点を H の前から H の後ろへ移動しています。
図1で、G の出力、すなわち H の入力となる信号を U とします。
図1では、フィードバック信号は、
- K × U
です。
一方、図2では、U が H を通った後に出力 Y になります。
- Y = H × U
図2のフィードバック信号は、Y に A をかけたものなので、
- A × Y
- A × H × U
です。
図1と図2が等価であるためには、戻ってくる信号が等しくなる必要があります。
- K × U = A × H × U
U を消去すると、
- K = A × H
したがって、
- A = K / H
となります。
ひっかけポイント
分岐点をブロックの前から後ろへ移動すると、移動したブロックの影響を打ち消す必要があります。今回は H の後ろへ移動しているため、フィードバック経路には 1 / H の補正が必要です。
もともと K があるので、A は K / H になります。
伝達関数で確認する方法
図1の全体の伝達関数を考えます。
G の出力を U とすると、
- U = G × (X - K × U)
- U = GX - GKU
- U × (1 + GK) = GX
- U / X = G / (1 + GK)
出力は、
- Y = H × U
なので、
- Y / X = GH / (1 + GK)
次に図2を考えます。
図2では、出力 Y を A で戻しているので、
- Y = GH × (X - A × Y)
- Y = GHX - AGHY
- Y × (1 + AGH) = GHX
したがって、
- Y / X = GH / (1 + AGH)
図1と図2が等価であるためには、分母が一致する必要があります。
- 1 + GK = 1 + AGH
- GK = AGH
- K = AH
- A = K / H
やはり、選択肢4が正しいことが分かります。
選択肢の確認
1.誤り。
H + K ではありません。分岐点を H の後ろへ移動したときは、加算ではなく、H の影響を打ち消すために割り算で補正します。
2.誤り。
K - H ではありません。ブロック線図の分岐点移動では、伝達関数を引き算で補正するのではなく、通過したブロックの伝達関数で割るか掛けるかを考えます。
3.誤り。
HK ではありません。もし図2で A = HK とすると、フィードバック信号は A × H × U = H^2K × U となり、図1の K × U と一致しません。
4.正しい。
図1では、H の前の信号 U に K をかけて戻しています。図2では、H の後の信号 Y = H × U から戻すため、A × H × U = K × U となる必要があります。
したがって、
- A = K / H
です。
5.誤り。
K/G ではありません。移動している分岐点は、G の前後ではなく H の前後です。したがって補正に関係するのは G ではなく H です。
覚えるポイント
- ブロック線図の等価変換では、加算点に入る信号や分岐点から戻る信号が変わらないようにする。
- 分岐点をブロックの前から後ろへ移動するときは、そのブロックの伝達関数で割る補正が必要になる。
- 分岐点をブロックの後ろから前へ移動するときは、そのブロックの伝達関数を掛ける補正が必要になる。
- 今回は分岐点を H の前から H の後ろへ移動している。
- もとのフィードバックが K なので、移動後の伝達関数は A = K / H である。