37PM51|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
図の回路について Vo[V]はどれか。 ただし、A は理想演算増幅器とする。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、理想演算増幅器の非反転増幅回路が問われています。
図では、+入力端子に電圧分割された入力電圧が加わり、−入力端子には出力からの負帰還がかかっています。
理想演算増幅器で負帰還が成立しているときは、
- V+ = V-
として考えます。
図で見るポイント
左側の2 V電源と1 kΩ、1 kΩの抵抗で分圧された電圧が、演算増幅器の+入力端子に入っています。
右側は、出力から20 kΩを介して−入力へ戻り、−入力から10 kΩで接地されています。これは非反転増幅回路です。
解説
まず、+入力端子に加わる電圧を求めます。
左側の回路は、2 V電源に対して1 kΩと1 kΩの抵抗が直列につながった分圧回路です。
理想演算増幅器では入力電流が流れないため、この分圧回路は演算増幅器によってほとんど影響を受けません。
1 kΩと1 kΩで等しく分圧されるので、中央の電圧は、
- V+ = 2 V × 1 kΩ / (1 kΩ + 1 kΩ)
- V+ = 2 × 1 / 2
- V+ = 1 V
です。
次に、−入力端子側を考えます。
出力 Vo から20 kΩ、そこから10 kΩを通って接地されています。−入力端子は20 kΩと10 kΩの中点につながっています。
したがって、−入力端子の電圧は、出力電圧 Vo を20 kΩと10 kΩで分圧した値です。
- V- = Vo × 10 kΩ / (20 kΩ + 10 kΩ)
- V- = Vo × 10 / 30
- V- = Vo / 3
理想演算増幅器で負帰還がかかっているため、
- V+ = V-
となります。
すでに V+ = 1 V なので、
- 1 = Vo / 3
- Vo = 3 V
したがって、選択肢3が正答です。
別の見方をすると、この回路は非反転増幅回路です。
非反転増幅回路の電圧利得は、
- 利得 = 1 + Rf / Rg
です。
ここで、
- Rf = 20 kΩ
- Rg = 10 kΩ
なので、
- 利得 = 1 + 20 / 10
- 利得 = 3
+入力は1 Vであるため、
- Vo = 3 × 1
- Vo = 3 V
となります。
ひっかけポイント
左側の2 Vがそのまま+入力に入っているわけではありません。1 kΩと1 kΩで分圧されるため、+入力は1 Vです。
さらに、右側の20 kΩと10 kΩは非反転増幅回路の帰還抵抗として働き、利得は3倍になります。
選択肢の確認
1.誤り。
1 Vは、+入力端子に加わる分圧後の電圧です。出力電圧ではありません。非反転増幅回路で3倍されるため、出力は3 Vです。
2.誤り。
2 Vは電源電圧の値ですが、+入力には1 kΩと1 kΩで分圧された1 Vが加わります。出力は2 Vではありません。
3.正しい。
+入力端子は1 Vです。非反転増幅回路の利得は 1 + 20 kΩ / 10 kΩ = 3 なので、Vo = 3 V となります。
4.誤り。
4 Vになるには利得や入力電圧の見積もりが異なります。この回路では、入力1 V、利得3倍なので3 Vです。
5.誤り。
5 Vは過大です。帰還抵抗20 kΩと接地抵抗10 kΩから、非反転増幅回路の利得は3倍です。
覚えるポイント
- 理想演算増幅器では、入力電流は0として扱います。
- 負帰還がある理想演算増幅器では、V+ = V- と考えます。
- 1 kΩと1 kΩの分圧で、2 Vは1 Vになります。
- 非反転増幅回路の利得は 1 + Rf/Rg です。
- この回路では、利得 = 1 + 20 kΩ / 10 kΩ = 3、よって Vo = 3 V です。