37AM55|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
図の回路で入力波形と出力波形の組合せで正しいのはどれか。 ただし、A は理想演算増幅器で、入出力波形の図は同一スケールとする。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、理想演算増幅器の負帰還回路が問われています。
図の回路は、出力端子が反転入力端子にそのまま戻され、入力信号 vi が非反転入力端子に加えられています。これは電圧フォロワです。
電圧フォロワでは、出力電圧 vo は入力電圧 vi と同じになります。
- vo = vi
- 電圧利得は 1
- 位相は反転しない
- 波形の形も振幅も同じ
図で見るポイント
図では、出力が「−」入力に直接戻されています。これは負帰還です。入力 vi は「+」入力に入っているため、出力 vo は入力 vi と同じ波形になります。
解説
理想演算増幅器では、負帰還がかかっているとき、反転入力端子と非反転入力端子の電位が等しくなるように出力が変化します。
これを仮想短絡、またはバーチャルショートと呼びます。
この回路では、
- 非反転入力端子の電圧:vi
- 反転入力端子の電圧:vo
です。
負帰還により、理想的には
- 非反転入力端子の電圧 = 反転入力端子の電圧
となるため、
- vi = vo
が成り立ちます。
したがって、この回路は入力波形をそのまま出力する回路です。
選択肢の図では、入力と出力が同じスケールで示されています。よって、入力波形と出力波形が同じ形、同じ振幅、同じ位相で描かれているものを選びます。
選択肢1では、入力の正弦波と出力の正弦波が同じ形で、位相も反転していません。したがって選択肢1が正答です。
ひっかけポイント
反転入力端子に配線があるため「反転増幅回路」と考えたくなりますが、この回路では入力信号は「+」端子に入っています。出力を「−」端子へ戻すことで負帰還をかけているため、非反転の電圧フォロワです。
選択肢の確認
1.正しい。
入力と出力が同じ正弦波で、同じ振幅、同じ位相です。電圧フォロワでは vo = vi となるため、この組合せが正しいです。
2.誤り。
入力は三角波ですが、出力は負側が正側に折り返されたような波形になっています。これは電圧フォロワの出力ではありません。電圧フォロワなら、三角波はそのまま同じ三角波として出力されます。
3.誤り。
矩形波状の入力に対して、出力波形が入力波形と完全に同じ形・同じタイミングとして示されていません。理想的な電圧フォロワでは、矩形波であっても入力と同じ波形が出力される必要があります。
4.誤り。
入力は時間とともに増加するランプ波形ですが、出力は負方向へ変化しています。これは反転した出力であり、非反転の電圧フォロワの動作とは異なります。
5.誤り。
入力波形と出力波形の振幅や対応が同一スケールで一致していません。電圧フォロワでは、入力波形と出力波形は同じ振幅、同じ位相でなければなりません。
覚えるポイント
- 出力を反転入力端子へ直接戻す回路は電圧フォロワです。
- 電圧フォロワの出力は vo = vi です。
- 電圧利得は1倍です。
- 位相は反転しません。
- 理想演算増幅器の負帰還では、+入力端子と−入力端子の電位が等しいと考えます。
- 波形問題では、形、振幅、位相がすべて一致しているかを確認します。