9PM79|第9回 公認心理師国家試験 過去問
事例提供者が簡単な事例資料を準備し、心理的に安全な雰囲気の中で、ファシリテーターと参加者の相互作用を通じて事例を検討する方法として、最も適切なものを 1 つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、事例検討の方法であるPCAGIPの特徴が問われています。
「簡単な事例資料」「心理的に安全な雰囲気」「ファシリテーターと参加者の相互作用を通じた検討」が重要な手がかりです。
解説
PCAGIPは、person-centered approach group incident process の略で、パーソンセンタード・アプローチの考え方を背景にしたグループ事例検討法です。
事例提供者は、詳しすぎる資料ではなく、比較的簡単な事例資料を準備します。参加者は、事例提供者を責めたり評価したりするのではなく、心理的に安全な雰囲気の中で、質問や意見を通して事例理解を深めます。
PCAGIP では、事例提供者、ファシリテーター、参加者の相互作用が重視されます。ファシリテーターは、場の安全性を保ち、参加者の発言を促し、事例提供者が新たな気づきを得られるように支援します。
公認心理師としての注意点
事例検討では、クライエントの個人情報保護、匿名化、守秘義務、事例提供者の心理的安全性に配慮することが重要です。
本問では、心理的に安全な場で、簡単な事例資料をもとに、相互作用を通して事例を検討する方法が問われているため、PCAGIP が最も適切です。
選択肢の確認
1.ピアスーパービジョン
判定:誤り。
ピアスーパービジョンは、同僚や同程度の立場にある専門職同士が互いに事例や実践を検討し合う方法です。相互学習として重要ですが、本問のように PCAGIP の手続を具体的に示す説明には該当しません。
2.エンカウンター・グループ
判定:誤り。
エンカウンター・グループは、グループ内の相互交流を通して自己理解や他者理解を深める方法です。事例提供者が資料を準備して事例検討を行う方法ではありません。
3.グループスーパービジョン
判定:誤り。
グループスーパービジョンは、複数の参加者がスーパーバイザーのもとで事例を検討し、専門的助言を受ける方法です。本問の説明は、心理的安全な雰囲気と相互作用を重視する PCAGIP の特徴をより具体的に示しています。
4.SAS〈the systems approach to supervision〉
判定:誤り。
SAS は、スーパービジョンをシステムとして捉える考え方です。スーパーバイザー、スーパーバイジー、クライエント、組織などの関係性を重視しますが、本問の事例検討法の説明としては PCAGIP が適切です。
5.PCAGIP〈person-centered approach group incident process〉
判定:最も適切。
PCAGIP は、事例提供者が簡単な事例資料を準備し、心理的に安全な雰囲気の中で、ファシリテーターと参加者の相互作用を通して事例を検討する方法です。本問の説明に合致します。
覚えるポイント
- PCAGIPは、パーソンセンタード・アプローチを背景にしたグループ事例検討法です。
- 簡単な事例資料、心理的安全性、相互作用、ファシリテーターの役割が重要です。
- 事例検討では、個人情報保護と守秘義務に十分配慮します。
- グループスーパービジョンやピアスーパービジョンと、PCAGIP の特徴を区別します。