9AM27|第9回 公認心理師国家試験 過去問
L. Y. Abramson らが提唱した改訂学習性無力感理論において、無力感が最も高まりやすいとされる失敗体験の捉え方の特徴として、適切なものを 1 つ選べ。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、L. Y. Abramson らの改訂学習性無力感理論における帰属スタイルが問われています。
失敗を「自分のせいで」「変わらない原因で」「あらゆる場面に及ぶ」と捉えるほど、無力感が高まりやすくなります。
解説
改訂学習性無力感理論では、失敗や悪い出来事をどのように原因づけるかが、無力感や抑うつに関係すると考えます。
原因帰属の次元として、主に次の3つが重要です。
- 内的か外的か:原因を自分の内側に求めるか、外部の状況に求めるか
- 安定的か不安定的か:原因が今後も変わらないと考えるか、変化しうると考えるか
- 全体的か特定的か:原因が多くの場面に当てはまると考えるか、特定の場面に限られると考えるか
失敗を内的、安定的、全体的に帰属すると、「自分が悪い」「これからも変わらない」「何をやってもだめだ」と考えやすくなります。そのため、無力感や抑うつが高まりやすいとされます。
ひっかけポイント
無力感が最も強まりやすい組合せは、内的・安定的・全体的です。外的、不安定的、特定的に捉えるほど、無力感は限定されやすくなります。
心理支援では、クライエントの失敗体験の捉え方を丁寧に確認します。認知行動療法では、原因帰属や自動思考を検討し、より柔軟な見方を形成する支援につなげることがあります。
選択肢の確認
1.内的 安定的 全体的
判定:正しい。
失敗の原因を自分の内側にあり、今後も変わらず、さまざまな場面に及ぶものとして捉えると、無力感が最も高まりやすくなります。改訂学習性無力感理論において、本問の説明に合致します。
2.内的 不安定的 全体的
判定:誤り。
内的で全体的に捉える点は無力感につながりやすいですが、不安定的であれば「原因は変わりうる」と考える余地があります。最も無力感が高まりやすい組合せとしては、安定的を含む選択肢1が適切です。
3.外的 安定的 全体的
判定:誤り。
安定的で全体的に捉える点は無力感に関係しますが、外的帰属では原因を自分自身に求める程度が低くなります。最も無力感が高まりやすい組合せは、内的・安定的・全体的です。
4.外的 安定的 特定的
判定:誤り。
外的で特定的に捉える場合、失敗を自分全体の問題とは捉えにくく、影響も特定の場面に限定されます。安定的であっても、最も無力感が高まりやすい組合せではありません。
5.外的 不安定的 特定的
判定:誤り。
外的、不安定的、特定的な帰属は、失敗を自分の本質的問題とは捉えず、変化可能で特定の場面に限られたものとして理解しやすい組合せです。無力感が最も高まりやすい帰属ではありません。
覚えるポイント
- 改訂学習性無力感理論では、失敗の原因帰属が無力感に影響します。
- 無力感が高まりやすいのは、内的・安定的・全体的な帰属です。
- 内的は「自分のせい」、安定的は「変わらない」、全体的は「何にでも及ぶ」と理解します。
- 認知行動療法では、原因帰属や自動思考を柔軟に見直す支援が重要になります。