8PM139|第8回 公認心理師国家試験 過去問
心理アセスメント-04 症状評価:不安・抑うつ・パニック・社交不安
20歳の女性A、大学生。一人暮らし。Aは、自宅のドアの鍵を閉め忘れて泥棒が入るのではないかと、いつも心配でたまらない。繰り返しドアノブを回して確かめても安心できず、自宅から離れかけては自宅に戻ることを繰り返し、外出もままならず、ひきこもりがちになってきた。欠席が続くことについて大学から親に連絡があり、心配した親に連れられ、精神科クリニックを受診した。Aによると、高校のときにも、定期試験で解答用紙の記入欄を間違えたのではないかと不安にかられ、翌日の試験勉強が手につかないことがあったという。 ``` Aのアセスメントに使用する心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。
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正解: 5
## 正答
5
## この問題のポイント
この問題では、強迫観念と強迫行為が疑われる事例に対して、**強迫症状の評価尺度**を選ぶことが問われています。
事例のキーワードは、「鍵を閉め忘れて泥棒が入るのではないか」「繰り返し確認」「安心できない」「外出もままならない」です。
## 解説
Aは、自宅のドアの鍵を閉め忘れたのではないかと強く心配し、繰り返しドアノブを回して確認しています。それでも安心できず、自宅から離れかけては戻ることを繰り返し、外出や大学生活に支障が出ています。
これは、鍵の閉め忘れに関する強迫観念と、確認行為という強迫行為が疑われる状態です。高校時代にも、解答欄を間違えたのではないかという不安にとらわれ、翌日の勉強が手につかなくなった経験があります。
**Y-BOCS**は、強迫症状の内容や重症度を評価する代表的な尺度です。強迫観念と強迫行為に費やす時間、苦痛、生活への支障、抵抗、制御困難さなどを把握するために用いられます。
GAD-7は全般不安症、PHQ-9やSDSは抑うつ症状、GHQは精神的健康のスクリーニングとして用いられるため、本事例ではY-BOCSが最も適切です。
> アセスメントの視点
> 強迫症では、本人が安心したくて確認しても、確認行為が不安を一時的に下げ、結果的に症状を維持することがあります。
## 選択肢の確認
1.GAD-7
判定:適切とはいえない。
GAD-7は、全般不安症の症状評価に用いられます。Aには不安がありますが、中心は鍵の確認や解答欄の確認に関する強迫症状であり、Y-BOCSが適切です。
2.GHQ
判定:適切とはいえない。
GHQは、精神的健康状態を幅広くスクリーニングする質問紙です。強迫症状の重症度を詳しく評価する検査としてはY-BOCSが適切です。
3.PHQ-9
判定:適切とはいえない。
PHQ-9は、抑うつ症状の評価に用いられます。Aの主症状は抑うつではなく、強迫観念と確認行為です。
4.SDS
判定:適切とはいえない。
SDSは、抑うつ症状の自己評価尺度です。本事例のアセスメントでは、強迫症状を評価するY-BOCSが最も適切です。
5.Y-BOCS
判定:最も適切。
Y-BOCSは、強迫観念と強迫行為の内容や重症度を評価する尺度です。Aの確認行為や強迫的な不安の評価に適しています。
## 覚えるポイント
* **Y-BOCS**は、強迫症状の評価に用いられます。
* 強迫症では、強迫観念と強迫行為、それによる生活支障を確認します。
* GAD-7は不安、PHQ-9とSDSは抑うつ、GHQは全般的精神健康の評価として整理します。