8PM111|第8回 公認心理師国家試験 過去問
嗜癖行動の改善において中心的な役割を果たす、セルフ・マネジメント法をパッケージした包括的治療プログラムに該当するものを1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、嗜癖行動の再発予防を目的とした包括的治療プログラムであるリラプス・プリベンションが問われています。
キーワードは、「嗜癖行動」「セルフ・マネジメント法」「包括的治療プログラム」です。
解説
リラプス・プリベンションは、アルコール、薬物、ギャンブルなどの嗜癖行動において、再使用や再発を予防するための認知行動療法的プログラムです。
嗜癖行動では、いったんやめた後でも、ストレス、対人葛藤、飲酒場面、孤独、怒り、楽観視、渇望などをきっかけに再発することがあります。リラプス・プリベンションでは、こうしたハイリスク状況を特定し、対処スキルを身につけ、再発の連鎖を防ぎます。
中心となるのは、セルフ・モニタリング、刺激統制、対処行動の練習、認知の見直し、渇望への対応、支援者への相談、再発を完全な失敗と捉えない考え方などです。
依存症支援のポイント
再発予防では、再発を意志の弱さだけで説明しません。ハイリスク状況、渇望、認知、対処スキル、支援ネットワークを具体的に整理します。
選択肢の確認
1.サイコドラマ
判定:適切とはいえない。
サイコドラマは、役割演技を通して感情や対人関係の理解を深める集団心理療法です。嗜癖行動のセルフ・マネジメント法をパッケージした包括的プログラムではありません。
2.フォーカシング
判定:適切とはいえない。
フォーカシングは、意味を含んだ身体感覚に注意を向け、自己理解を深める方法です。嗜癖行動の再発予防プログラムとしてはリラプス・プリベンションが適切です。
3.ロール・レタリング
判定:適切とはいえない。
ロール・レタリングは、複数の立場から手紙を書くことで自己理解や感情整理を促す方法です。嗜癖行動の包括的再発予防プログラムではありません。
4.リラプス・プリベンション
判定:最も適切。
嗜癖行動の改善において、セルフ・マネジメント法を用い、再発を防ぐための包括的治療プログラムです。問題文の説明に合致します。
5.アサーション・トレーニング
判定:適切とはいえない。
アサーション・トレーニングは、自分の気持ちや考えを相手を尊重しながら表現する練習です。依存症支援の一部として役立つ場合はありますが、包括的な再発予防プログラムそのものではありません。
覚えるポイント
- リラプス・プリベンションは、嗜癖行動の再発予防プログラムです。
- ハイリスク状況の特定、セルフ・モニタリング、対処スキルが重要です。
- 再発を意志の弱さだけでなく、状況と対処の問題として理解します。