37Q53第37回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ障害の理解

視覚障害の特徴と視覚障害者の生活支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3.白杖{はくじょう}には、視覚に障害があることを周囲に知らせる役目がある。

この問題のポイント

視覚障害のある人の見え方は一様ではありません。全盲だけでなく、活用できる視覚が残っているロービジョンの人もいます。

白杖には、路面や障害物の情報を得る機能に加え、視覚に障害があることを周囲へ知らせるシンボルとしての役割があります。

解説

視覚障害には、視覚情報をほとんど得られない全盲だけでなく、視力や視野などに障害があり、見えにくさによって日常生活に支障が生じているロービジョンも含まれます。

ロービジョンの見え方は人によって異なります。中心が見えにくい、周辺が見えにくい、視野が狭い、まぶしさが強い、暗い場所で見えにくいなど、さまざまです。拡大鏡、拡大読書器、遮光眼鏡、照明、色のコントラスト、音声機器などを用いて、残された視覚やほかの感覚を生活に活かせる場合があります。

白杖には、路面の状態、段差、障害物などを確認する役割があります。また、周囲の歩行者や車両の運転者に、使用者が視覚情報を得にくいことを知らせ、安全確保や配慮を促す役割もあります。全盲の人だけでなく、ロービジョンの人も使用します。

中途視覚障害では、それまで視覚を使って行っていた生活、仕事、趣味、移動方法などに大きな変化が生じます。障害の受け止め方は、発症時期、生活歴、支援環境、本人の価値観などによって異なるため、先天性より受容しやすいと一律に判断することはできません。

盲導犬は、安全な歩行を支援するために訓練・認定された身体障害者補助犬であり、ペットとは異なります。また、視覚障害者は同行援護などの外出支援を利用でき、移動の援護、外出先での代読・代筆、必要な視覚情報の提供などを受けられます。

ひっかけポイント
白杖の使用者が「まったく見えない」とは限りません。白杖を使いながらスマートフォンなどを見る人もおり、必要な場面で保有視覚と白杖を使い分けています。

介護実践でのポイント
まず支援が必要か、どの方法がよいかを本人に確認します。誘導時は本人の腕や白杖を突然つかまず、支援者の肘や上腕を持ってもらって半歩前を歩き、段差や方向を具体的な言葉で伝えます。

選択肢の確認

1.ロービジョンは、視覚情報をまったく得られない状態である。

誤りです。 ロービジョンは、見えにくさによって生活に支障があるものの、活用できる視覚が残されている状態です。視覚情報をまったく得られない状態だけを指すものではありません。

2.中途視覚障害者は、先天性の障害に比べて障害を受容しやすい。

誤りです。 中途視覚障害では、それまでの生活や役割が変化し、大きな喪失感を伴うことがあります。障害の受け止め方には個人差があり、先天性より受容しやすいとはいえません。

3.白杖{はくじょう}には、視覚に障害があることを周囲に知らせる役目がある。

正しいです。 白杖には、歩行に必要な情報を得る役割に加え、視覚に障害があることを周囲へ知らせる役割があります。

4.視覚障害を補うために、ペットの犬と一緒に外出する。

誤りです。 視覚障害者の歩行を支援するのは、専門的な訓練を受けて認定された盲導犬です。一般のペットとは役割が異なります。

5.視覚障害者は、ガイドヘルパーの利用はできない。

誤りです。 視覚障害者は、同行援護などの外出支援を利用できます。移動の援護、必要な視覚情報の提供、代読・代筆などの支援を受けられます。

覚えるポイント

  • ロービジョンは、視覚情報をまったく得られない状態ではない。
  • 白杖には、歩行に必要な情報を得る機能と、視覚障害を周囲へ知らせる機能がある。
  • 中途視覚障害の受け止め方には個人差があり、安易に障害受容を求めない。
  • 盲導犬は、訓練・認定された身体障害者補助犬であり、ペットとは異なる。
  • 視覚障害者は同行援護などを利用でき、支援方法は本人に確認する。

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