36Q49第36回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ障害の理解

次のうち、ノーマライゼーション(normalization)の原理を盛り込んだ法律(いわゆる「1959年法」)を制定した最初の国として、正しいものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 1

正答

1.デンマーク

この問題のポイント

ノーマライゼーションの理念が、どの国で最初に法律へ取り入れられたかを問う歴史問題です。

1959年、デンマークで知的障害のある人の生活条件を一般の市民の生活条件にできるだけ近づける考え方を盛り込んだ法律が制定されました。このため、正答はデンマークです。

解説

ノーマライゼーションは、障害のある人を障害のない人と同じ人に変えるという意味ではありません。障害があっても、地域の一員として、一般の市民と同じような生活条件、権利、選択の機会を得られるように、制度や環境を整える考え方です。

デンマークのバンク-ミケルセンは、大規模施設に隔離された知的障害のある人の劣悪な生活状況を改善し、普通の生活条件を保障することを求めました。その考え方が、1959年に制定された法律に盛り込まれ、いわゆる「1959年法」と呼ばれます。

その後、スウェーデンのベンクト・ニィリエが、1日の普通のリズム、1年の普通のリズム、年齢にふさわしい生活、自己決定など、ノーマライゼーションの原理を具体化して国際的に広めました。

アメリカでは、エド・ロバーツらによる自立生活運動が発展し、障害のある人自身が地域生活と自己決定を求めました。これらは重要な歴史ですが、1959年法を最初に制定した国を問う本問の正答ではありません。

ひっかけポイント
ノーマライゼーションを最初に法制度へ盛り込んだ国はデンマークです。原理を整理して広めた人物として、スウェーデンのニィリエもよく出題されます。

介護実践でのポイント
施設や支援者の都合に生活を合わせるのではなく、本人が地域でどのような日常を望むかを確認します。起床、食事、外出、仕事、余暇、人間関係など、年齢にふさわしい普通の生活を支えます。

選択肢の確認

1.デンマーク
正答。最も適切です。
1959年、デンマークでノーマライゼーションの考え方を盛り込んだ法律が制定されました。バンク-ミケルセンの取り組みと結びつけて覚えます。

2.イギリス
誤り。
イギリスでも地域生活支援や福祉制度の発展がありましたが、いわゆる1959年法を最初に制定した国ではありません。

3.アメリカ
誤り。
アメリカは自立生活運動や障害者の権利運動の発展で重要ですが、ノーマライゼーションを盛り込んだ1959年法の制定国ではありません。

4.スウェーデン
誤り。
スウェーデンのニィリエはノーマライゼーションの原理を整理し、世界に広めました。しかし、1959年法を最初に制定した国はデンマークです。

5.ノルウェー
誤り。
北欧諸国ではノーマライゼーションに基づく施策が発展しましたが、いわゆる1959年法を最初に制定した国はノルウェーではありません。

覚えるポイント

ノーマライゼーションの1959年法は、デンマークです。

バンク-ミケルセンは、デンマークで理念の法制化に関わりました。

ニィリエは、スウェーデンでノーマライゼーションの原理を具体化しました。

ノーマライゼーションは、本人を「普通にする」のではなく、普通の生活条件を保障する考え方です。

地域生活、自己決定、年齢にふさわしい生活、社会参加と結びつけて理解します。

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