45PM32|第45回 第2種ME技術実力検定試験 過去問
ドプラ法を用いた超音波血流計で正しいのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、ドプラ法を用いた超音波血流計の原理が問われています。
ドプラ法では、動いている反射体から戻ってくる超音波の周波数が変化する現象を利用します。
血流計では、主な反射体は血球です。
解説
超音波を血管に向けて送信すると、血液中の血球で超音波が散乱・反射されます。
血球は血流に乗って移動しているため、反射波の周波数は送信波の周波数と少しずれます。
この周波数のずれをドプラシフトといいます。
ドプラシフトを解析することで、血流速度や血流方向を評価できます。
ドプラシフトは、血流が超音波ビーム方向にどれだけ向いているかに影響されます。
fD = 2 × f0 × v × cosθ / c
- fD:ドプラシフト周波数
- f0:送信超音波の周波数
- v:血流速度
- θ:超音波ビームと血流方向のなす角
- c:生体内の音速
血流が超音波の進行方向に垂直な場合、θ は90度となり、cosθ は0になります。
そのため、ドプラシフトがほとんど得られず、測定には不向きです。
ひっかけポイント
ドプラ法は、血流そのものを直接見るというより、血球から戻る反射波の周波数変化を利用します。
また、超音波周波数が高いほど分解能は上がりやすい一方で、減衰が大きくなり深部には届きにくくなります。
選択肢の確認
1.超音波の進行方向に垂直な方向の血流を計測する。
誤り。
ドプラ法では、超音波ビーム方向に沿った血流速度成分を測定します。血流が超音波の進行方向に垂直な場合、ドプラシフトがほとんど生じないため、測定には適しません。
2.周波数が高いほど深部まで計測できる。
誤り。
超音波は周波数が高いほど減衰しやすく、深部まで届きにくくなります。高周波は浅部の高分解能観察に向き、深部の観察には比較的低い周波数が使われます。
3.血球からの反射波を検出する。
正しい。
ドプラ法を用いた超音波血流計では、血液中を移動する血球からの反射波を検出します。その反射波の周波数変化を解析することで、血流速度や血流方向を評価します。
4.血流の加速度を計測する。
誤り。
ドプラ法で主に求めるのは、血流速度や血流方向です。時間変化から加速度を考えることはできますが、装置の基本原理として直接測定しているのは加速度ではありません。
5.体表からは計測できない。
誤り。
ドプラ法を用いた超音波血流計は、体表からプローブを当てて非侵襲的に血流を測定できます。頸動脈、心臓、末梢血管などの評価に広く使われます。
覚えるポイント
- ドプラ法は、動く反射体による周波数変化を利用する。
- 超音波血流計では、主に血球からの反射波を検出する。
- 測定できるのは、超音波ビーム方向の血流速度成分である。
- 血流がビームに垂直だと、ドプラシフトはほとんど得られない。
- 超音波は、周波数が高いほど減衰しやすく、深部測定には不利である。
- 体表から非侵襲的に血流を評価できることが、超音波ドプラ法の大きな特徴である。