115PM060|第115回 看護師国家試験 過去問
乳児の呼吸器の解剖学的な特徴で正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
乳児の呼吸器系では、胸郭の構造的特徴が呼吸機能に大きな影響を及ぼす。特に肋骨の走行が成長とともに変化し、その結果として呼吸の仕方や呼吸困難のリスクが変化する。この問題は、乳児と成人の解剖的差異を理解し、臨床的意義を把握できるかを問う。
解説
乳児の肋骨は脊柱に対してほぼ水平に走行しており、成人のように前下方に傾くことなく、胸郭の拡張運動が限られる。このため、外肋間筋による胸郭の前後・左右への拡張(バケツハンドル運動)が不足し、呼吸は主に横隔膜の上下運動に依存する腹式呼吸となる。成長とともに肋骨が前下方に傾き、胸式呼吸が可能になる。また、胸郭が軟らかく肋間筋が未発達であるため、呼吸困難時には胸骨上窩や肋間部の陥没が現れやすい。この特徴は、呼吸器系の脆弱性を理解する上で重要である。
選択肢の確認
1.肋骨はほぼ水平位である。:正しい。乳児の肋骨は水平に走行し、胸郭の拡張が困難である。
2.肺胞数は成人に比べて多い。:間違っている。新生児の肺胞数は成人に比べて少ない(約2000万〜5000万個)とされ、出生後8歳頃に増加する。
3.胸郭の左右径は前後径の2 倍である。:間違っている。乳児の胸郭は左右径と前後径がほぼ等しく、成長とともに左右径が大きくなるが2倍とは言えない。
4.気道内径は成人に比べて相対的に太い。:間違っている。乳児の気道は絶対的・相対的にも細く、わずかな刺激でも気道狭窄を起こしやすい。
覚えるポイント
乳児の呼吸器は「狭・短・水平・腹式」と覚えよう。気道が細く短いため感染に弱く、肋骨が水平で腹式呼吸が中心となるため、呼吸困難の早期発見が極めて重要である。