36AM95|第36回 管理栄養士国家試験 過去問
85 歳、女性。身長148 cm、体重38 kg、BMI 17.3 kg/m²。食事は自立している。 塩味を感じにくくなり、濃い味を好むようになった。この3 か月は、食事中にむせることが増え、食欲が低下し、体重が2 kg 減少。歩行速度の低下もみられる。この女性の栄養アセスメントの結果である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
高齢者のBMI、体重変化、食欲、むせ、歩行速度、味覚の変化から、最も直接的に判断できるアセスメント結果を選ぶ問題です。
解説
食事中のむせは、食塊や水分が咽頭を通過するときの嚥下機能が低下し、気道に入りかけている可能性を示す重要な所見です。この女性では3か月間にむせが増えているため、嚥下機能は低下していると判断できます。
体重は40 kgから38 kgへ5%減少し、BMIも17.3 kg/m²と低く、食欲も低下しています。これらは低栄養リスクを示し、エネルギー摂取が充足しているとは評価できません。除脂肪体重は直接測定されていませんが、増加を示す所見はありません。歩行速度低下は身体機能低下の所見であり、筋力が維持されているという判断を支持しません。
味覚閾値は、味を感じられる最小濃度です。塩味を感じにくく濃い味を好むのは、より濃い食塩濃度でなければ感知できないことを意味するため、塩味の閾値は上昇しています。
選択肢の確認
1.エネルギー量は、充足している。
適切でない。BMI 17.3 kg/m²、食欲低下、3か月で5%の体重減少は、エネルギー摂取不足を疑う所見であり、充足とは評価できません。
2.除脂肪体重は、増加している。
適切でない。除脂肪体重の直接測定値はありませんが、低BMI、体重減少、歩行速度低下があり、除脂肪体重の増加を支持する所見はありません。
3.筋力は、維持している。
適切でない。歩行速度は筋力そのものの直接測定ではありませんが、低下していることは身体機能低下を示し、筋力が維持されているという評価とは合いません。
4.嚥下機能は、低下している。
最も適切。食事中のむせが増えていることは、嚥下の安全性が低下していることを直接的に示す所見です。
5.塩味の閾値は、低下している。
適切でない。塩味を感じにくいということは、感知により高い食塩濃度が必要なことを示すため、塩味の閾値は低下ではなく上昇しています。
覚えるポイント
- 食事中のむせの増加は、嚥下機能低下の直接的な所見
- BMI 17.3 kg/m²、3か月で5%の体重減少、食欲低下は低栄養リスクを示す
- 味を感じにくいときは、その味の閾値が上昇している