77PM62|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
核種から放出される陽電子の最大飛程で最も短いのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
PET 核種では、放出される陽電子のエネルギーが高いほど、消滅放射線を出すまでに長く移動します。
陽電子の最大飛程が最も短いのは、選択肢の中では 18F です。
解説
PET では、陽電子放出核種から出た陽電子が体内で運動し、電子と結合して消滅します。このとき 511 keV の消滅放射線がほぼ反対方向に 2 本放出されます。
陽電子は、放出された直後にすぐ消滅するわけではありません。物質中をある距離だけ進んでエネルギーを失ってから消滅します。この距離を陽電子飛程といいます。
陽電子のエネルギーが高いほど飛程は長くなり、PET 画像の空間分解能を低下させる原因になります。
代表的な PET 核種では、18F は陽電子エネルギーが比較的低く、陽電子飛程が短い核種です。そのため、18F−FDG PET などでは比較的良好な空間分解能が得られます。
一方、68Ga や 15O などは陽電子エネルギーが高く、18F より飛程が長くなります。
国家試験ではここを押さえる
18F は陽電子飛程が短いと覚えます。
飛程が短いほど、消滅位置が発生位置に近くなり、PET の空間分解能に有利です。
選択肢の確認
1.誤り。
11C は PET 核種として用いられますが、18F より陽電子エネルギーが高く、最大飛程は 18F より長くなります。
2.正しい。
18F は選択肢の中で陽電子の最大飛程が最も短い核種です。18F−FDG などで広く用いられ、PET 画像の空間分解能の面でも有利です。
3.誤り。
13N は 18F より陽電子エネルギーが高く、最大飛程は 18F より長くなります。13N−アンモニアなどで用いられます。
4.誤り。
15O は半減期が短く、陽電子エネルギーも比較的高いため、最大飛程は 18F より長くなります。脳循環や酸素代謝評価などで用いられます。
5.誤り。
68Ga は 18F より陽電子エネルギーが高く、最大飛程が長くなります。68Ga 標識ソマトスタチン受容体 PET などで用いられますが、陽電子飛程の面では 18F より不利です。
覚えるポイント
- PET では、陽電子が移動してから電子と消滅します。
- 陽電子エネルギーが高いほど、陽電子飛程は長くなります。
- 陽電子飛程が長いほど、PET の空間分解能は低下しやすくなります。
- 選択肢の中では 18F の陽電子最大飛程が最も短いです。
- 18F、11C、13N、15O、68Ga の性質は PET 核種の基本として整理します。