76PM49|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
アナログ信号をデジタル化する際に用いるアンチエリアシングフィルタの効果で正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、アナログ信号をデジタル化するときに用いる アンチエリアシングフィルタの役割が問われています。
アンチエリアシングフィルタは、標本化前に高周波成分を抑える 低域通過フィルタです。
目的は、ナイキスト周波数以上の成分を減衰させ、エリアシングを防ぐことです。
解説
アナログ信号をデジタル化するときは、一定間隔で信号を標本化します。
標本化周波数を fs とすると、正しく表現できる最大周波数は、
ナイキスト周波数 = fs / 2
です。
ナイキスト周波数を超える高周波成分が含まれたまま標本化すると、本来とは異なる低周波成分として折り返して表示されます。
これを エリアシングまたは 折り返しといいます。
エリアシングが生じると、画像では偽の縞模様、モアレ、構造の誤表示などが起こります。
そのため、標本化の前にアンチエリアシングフィルタを用いて、ナイキスト周波数以上の高周波成分を減衰させます。
この処理は画像を鮮鋭化するものではなく、むしろ高周波成分を抑えるため、過度にかけるとぼけの原因になります。
ひっかけポイント
アンチエリアシングフィルタは「鮮鋭化フィルタ」ではありません。
折り返しを防ぐために高周波成分を抑えるフィルタです。
選択肢の確認
1.誤り。
画像を鮮鋭化させるのは、微分フィルタやアンシャープマスキングなどの高周波強調処理です。アンチエリアシングフィルタは高周波成分を減衰させるため、鮮鋭化とは逆の働きです。
2.誤り。
直流成分は周波数 0 の成分です。アンチエリアシングフィルタは低域通過フィルタなので、直流成分を減衰させることが目的ではありません。
3.誤り。
濃度分解能は、階調数やノイズ、量子化ビット数などに関係します。アンチエリアシングフィルタの主目的は濃度分解能の向上ではありません。
4.誤り。
標本化周波数以上の空間周波数成分を増加させる処理ではありません。高周波成分を増やすと折り返しが起こりやすくなります。
5.正しい。
アンチエリアシングフィルタは、ナイキスト周波数以上の空間周波数成分を減衰させ、標本化時の折り返しを防ぎます。
覚えるポイント
- ナイキスト周波数は 標本化周波数の 1/2です。
- ナイキスト周波数を超える成分は折り返しの原因になります。
- アンチエリアシングフィルタは 低域通過フィルタです。
- 目的は ナイキスト周波数以上の成分を減衰させることです。
- 画像の鮮鋭化ではなく、エリアシング防止が目的です。