60AM077第60回 理学療法士国家試験 過去問

良性腫瘍と比較した場合の悪性腫瘍の特徴はどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正答

4.細胞の異型性が強い。

この問題のポイント

悪性腫瘍の診断において、組織学的観察で最も重要な特徴は「細胞の異型性」です。良性腫瘍は細胞が元の組織に類似しており、形態的均一性が高いのに対し、悪性腫瘍は細胞の大きさや形、核の形状・大きさに大きな変化が見られ、これが「異型性」と呼ばれます。

解説

悪性腫瘍(がん)は、自律性増殖が強く、周囲組織に浸潤し、転移を起こす特性を持ちます。その中で、組織学的診断では「細胞の異型性」が最も顕著に現れます。異型性とは、細胞が正常な細胞の形質を失い、大きさが不均一、核が大きくて形が歪んだり、核質比が異常である様子を指します。これは、細胞が正常な細胞の機能を失い、無制限に増殖している証拠です。良性腫瘍は細胞が均一で、境界が明瞭なため、異型性はほとんどありません。

一方、発育速度は悪性腫瘍では速く、核分裂は多く認められます。出血は頻発する(栄養血管が破綻しやすい)ため、選択肢2は誤りです。周囲との境界は悪性腫瘍では不明瞭で、良性腫瘍に特徴的な「境界が明瞭」は誤りです。発育速度が遅い(選択肢3)や核分裂が少ない(選択肢1)とも矛盾します。

選択肢の確認

1.核分裂が少ない。:間違っている。悪性腫瘍は核分裂が頻発する。
2.出血は稀である。:間違っている。悪性腫瘍は出血・壊死が頻発する。
3.発育速度が遅い。:間違っている。発育速度は速い。
4.細胞の異型性が強い。:正しい。悪性腫瘍の典型的な組織学的特徴。
5.周囲との境界が明瞭である。:間違っている。境界は不明瞭で、浸潤性が特徴。

覚えるポイント

「悪性腫瘍=細胞が異なっている(異型性)」を頭にいれ、その他の特徴(発育速度、境界)は反対に覚えてください。臨床で腫瘍を診る際、異型性の有無は最初に確認すべきポイントです。

60AM07660AM078
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)