59AM093|第59回 理学療法士国家試験 過去問
ケトアシドーシスによってKussmaul 呼吸が起こる理由で正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3.CO₂ を排出するため。
この問題のポイント
ケトアシドーシスでは体内に蓄積された酸(ケト体)により血液が酸性に移行します。この状態に対応して、体は呼吸を深く・速くする(Kussmaul呼吸)ことで、過剰な二酸化炭素(CO₂)を排出しようとします。CO₂は水と反応して炭酸(H₂CO₃)となり、その分解によってH⁺が増加するため、CO₂の排出はpHを正常範囲に近づける代償反応です。
解説
Kussmaul呼吸は、酸性環境を補償するために行われる代償的呼吸反応です。ケトアシドーシスでは、脂肪代謝によって生成されるケト体が増加し、H⁺濃度が上昇、血液pHが低下します。この酸性の増加に対応して、呼吸器系は深く速く呼吸を繰り返し、体内のCO₂を排出することで、H⁺濃度を減少させ、pHを正常範囲に近づけようとしています。このメカニズムは、CO₂の排出が目的であり、酸素の補給やHCO₃⁻の増加とは無関係です。
選択肢の確認
1.O2 を取り込むため。:錯誤。Kussmaul呼吸は酸素の補給目的ではなく、CO₂の排出を目的としています。
2.H+ が減少したため。:錯誤。H⁺は増加しており、その減少は呼吸の原因ではありません。
3.CO2 を排出するため。:正しい。酸性環境を補償するためにCO₂を排出することでpHを調整します。
4.HCO3 - が増加したため。:錯誤。ケトアシドーシスではHCO₃⁻は減少します。
5.pH の上昇を基準値に戻すため。:部分的に正しいが、誤解を招く表現です。正確には「酸性に偏ったpHを正常範囲に近づけるため」であり、pHを「上昇」させる目的ではないため不適切。
覚えるポイント
Kussmaul呼吸は「酸を減らすため」、つまり「CO₂を排出するため」に起こります。酸性が増える(H⁺増加)→ CO₂を多く排出→ pHを安定させる。この因果関係を「酸性の補償」として覚えてください。