111Q323第111回 薬剤師国家試験 過去問

82 歳女性。身長 157 cm、体重 40 kg。大腸がんの治療で入院していたが、 食事を摂ることができなくなり中心静脈栄養(TPN:Total Parenteral Nutrition) 療法を開始した。退院後も自宅で皮下埋込型中心静脈ポート(CV ポート)から投 与する TPN 療法を継続することとなった。地域のケアマネジャーと相談し、新た に介護保険を利用することとなり認定を受けた。自宅における患者の点滴は、 CV ポートに接続されたフーバー針(皮下埋込式カテーテル用穿刺針)を介して投 与される。 退院後は処方1 及び処方2 の薬剤で治療することとなり、薬局の薬剤師が患者宅 を訪問して薬剤管理指導を行うこととなった。 (処方1 ) エルネオパ NF 2 号輸液 (注)(1,500 mL/袋) 1 袋 1 日1 回 24 時間かけて点滴静注 14 日分 (処方2 ) 静注用脂肪乳剤輸液 20%(250 mL/袋) 1 袋 1 日1 回 4 時間かけて点滴静注 月曜、木曜に投与 4 日分(投与実日数) ⎧ | | | | ⎩ ⎫ | | | | ⎭ 注:高カロリー輸液用アミノ酸・糖・電解質・総合ビタミン・微量元素液 で、1 袋 1,500 mL 中に総遊離アミノ酸 45 g、ブドウ糖 262.5 g、電解 質、総合ビタミン、微量元素などを含む総熱量 1,230 kcal の製剤 薬剤師の説明後、患者の家族から、新たに利用するこの保険について質問され た。家族への説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 3・4

正答

3・4

この問題のポイント

要介護認定を受けた患者への薬剤師の在宅訪問は、原則として介護保険の居宅療養管理指導を用います。自己負担割合は所得で異なります。

解説

介護保険サービス利用時の自己負担は、所得に応じ原則1割、一定以上所得者は2割または3割です。保険料は年齢・所得等で決まり、サービスを使い始めたことだけで増額されません。1か月の区分支給限度基準額は年齢でなく要介護・要支援状態区分に応じます。要介護認定を受けた在宅患者へ薬局薬剤師が医師の指示に基づき訪問し、服薬状況確認や薬学的管理指導を行う費用は、原則として医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導料でなく、介護保険の居宅療養管理指導費を算定します。一方、処方された薬剤そのものの費用は医療保険で給付されます。

選択肢の確認

1.この保険は、利用開始に伴い保険料が増額になります。:利用開始だけで保険料は増えません。
2.この保険から給付される1 ケ月当たりのサービス利用の上限額は、年齢によっ て区分されています。:要介護・要支援区分で設定されます。
3.サービスの利用に際しての自己負担割合は、利用者の所得に応じて異なります。:正答。1〜3割です。
4.在宅での服薬状況の確認や服薬指導に対する費用は、医療保険ではなく、この 保険が適用されます。:正答。居宅療養管理指導です。
5.薬剤料は、医療保険ではなく、この保険が適用されます。:薬剤料は医療保険です。

覚えるポイント

要介護認定ありの在宅薬学管理は介護保険、調剤した薬剤料は医療保険、と分けます。

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