111Q245|第111回 薬剤師国家試験 過去問
9 月上旬に小学校の学校給食施設において、調理場の温湿度計が誤作動を 起こし表示されなくなった。夏場は熱気や蒸気の発生で、高温・高湿になることが 多かったため、現状を把握するために、学校薬剤師が室内の作業環境測定を行うこ とになった。 学校薬剤師が学校給食従事者に対して行う、脱水や熱中症に関する説明内容とし て適切なのはどれか。2つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 3・5
正答
3・5
この問題のポイント
熱中症は室温だけで否定せず、早期症状、予防的な水分補給、病者用食品である経口補水液の目的を正しく伝えます。
解説
熱中症リスクは気温だけでなく、湿度、放射熱、作業強度、衣服、睡眠不足や体調にも左右されるため、室温が一定値以下でも発症します。口渇はすでに水分不足が進んだ徴候になり得るので、作業前から計画的に水分と塩分を補給します。めまい、大量の発汗、筋肉痛・こむら返りは熱中症の初期にみられ、涼しい場所への移動、衣服を緩める、冷却、水分・塩分補給を速やかに行う手掛かりです。病者用食品として許可された経口補水液は、軽度から中等度の脱水状態で失った水・電解質を補うためのもので、日常の脱水予防用飲料ではありません。電解質濃度が高いため、必要なく大量に飲めばナトリウム過剰となり得ます。
選択肢の確認
1.室温が 28.5 ℃以下であれば、熱中症になることはありません。:誤り。湿度、放射熱、作業負荷、体調などでも発症します。
2.のどの渇きを感じるまで、水分補給は必要ありません。:誤り。口渇前から計画的に補給します。
3.めまいや大量の発汗、筋肉の硬直(こむら返り)などの初期症状に注意してく ださい。:正答。早期対応が重症化予防につながります。
4.病者用食品の経口補水液は、脱水症の予防を目的としたものです。:誤り。脱水状態での水・電解質補給に用います。
5.病者用食品の経口補水液を飲み過ぎると、ナトリウムの過剰摂取になるおそれ があります。:正答。日常の水代わりに過量摂取しないよう注意します。
覚えるポイント
熱中症はWBGTと体調を含めて評価し、口渇前に補給します。経口補水液は脱水時の病者用食品で、予防目的の常用飲料ではありません。