111Q154第111回 薬剤師国家試験 過去問

30 歳女性。高校3 年生のときにきっかけもなく元気がなくなり、3 ケ月間 学校を休んだことがあったが、特に治療を受けずに回復した。その後は順調であっ たが、1 ケ月前に急に元気がなくなり、会社を休んだりしていた。ここ数日は「偉 大な発見をしたので、自分には特別な才能がある」と言ったり、誰彼構わず夜中に 電話をするといった状態が持続するため、母親に連れられて来院した。母親による と2 週間前から母親と話していても、話の内容が次々と脱線し、話している内容が まとまらない、些細なことを契機に怒り出すなど、普段とは異なる行動がみられ た。睡眠をほとんどとっていないが、本人は疲れを感じていない。親戚や友人への 電話で家や車の購入計画などを話し、相手が反対すると激怒するようになった。血 液生化学検査、脳画像検査、脳波検査、脳脊髄液検査で異常はない。飲酒・喫煙歴 なし。違法薬物の使用歴もない。診察の結果、患者は双極性障害と診断された。 この患者に認められる症状はどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・2

正答

1・2

この問題のポイント

躁状態では、思考が次々に移る観念奔逸と、自分の能力・地位を過大に確信する誇大妄想が典型的です。

解説

症例では、睡眠をほとんど必要とせず、活動性が高まり、易怒性、浪費につながる計画、誇大的な発言が続いています。会話の内容が次々と脱線してまとまらないのは、連想が急速に進んで話題が飛ぶ観念奔逸です。「偉大な発見」「特別な才能」という確信は誇大妄想に当たります。心気妄想は重い病気だという確信、罪業妄想は取り返しのつかない罪を犯したという確信、貧困妄想は財産を失ったという確信で、いずれも典型的には重いうつ状態でみられる微小妄想です。

選択肢の確認

1.観念奔逸:正答。話題が次々に飛ぶ症状と一致します。
2.誇大妄想:正答。能力を過大評価する確信がみられます。
3.心気妄想:誤り。重病であるという確信は示されていません。
4.罪業妄想:誤り。罪悪感に基づく妄想はありません。
5.貧困妄想:誤り。財産を失ったという確信ではなく、むしろ高額な購入計画を語っています。

覚えるポイント

躁状態は気分高揚・易怒性、睡眠欲求減少、活動性亢進、観念奔逸、誇大性を組み合わせて捉えます。

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