110Q314第110回 薬剤師国家試験 過去問

ICU に常駐する薬剤師が、この病棟で使用している輸血用血液製剤のうち の血液成分の製剤に関する病棟スタッフ向けの講義を実施し、血液製剤に関する内 容やその留意点について質問を受けた。 この病院で採用されている血液成分の製剤は、赤血球液︲LR「日赤」 (注)、照射赤血 球液︲LR「日赤」 (注)、濃厚血小板︲LR「日赤」 (注)、照射濃厚血小板︲LR「日赤」 (注)、 新鮮凍結血漿︲LR「日赤」 (注)の5 種類であるが、ICU 病棟では、リスクマネジメ ントの観点から赤血球液と濃厚血小板は照射済の製剤を使用することが病棟の内規 で決まっている。 (注) ・ 赤血球液︲LR「日赤」、照射赤血球液︲LR「日赤」:有効成分としてヒト赤血球 を含む ・ 濃厚血小板︲LR「日赤」、照射濃厚血小板︲LR「日赤」:有効成分としてヒト血 小板を含む ・ 新鮮凍結血漿︲LR「日赤」:有効成分としてヒト血漿を含む この病棟で使用される血液成分の製剤について、薬剤師が講義で話す内容として 適切なのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 2・4

正答

2・4

この問題のポイント

血液製剤は成分ごとに保存条件と輸血前確認が異なります。放射線照射は、供血者リンパ球による輸血後GVHDを防ぐ処理です。

解説

赤血球製剤は低温で管理し、血小板製剤は機能を保つため振とうしながら所定の温度で保存します。新鮮凍結血漿には赤血球がほとんどなくても、血漿中の抗A・抗B抗体を考慮する必要があるため、患者と製剤の血液型確認は省略できません。輸血用血液への放射線照射は、製剤中に残る供血者リンパ球の増殖を抑え、輸血後GVHDを予防する目的で行います。新鮮凍結血漿は生きたリンパ球を実質的に含まないため、通常この目的の照射対象ではありません。

選択肢の確認

1.赤血球製剤には血液保存液(CPD 液)と赤血球保存用の添加液(MAP 液)が 混合されているため、常温保存が可能である。:誤り。保存液があっても赤血球製剤は低温保存です。
2.血小板製剤は振とうしながら保存する必要がある。:正しい。凝集や機能低下を避けるため、連続的に振とうします。
3.血漿製剤には血球成分は含まれていないため、使用前の血液型の確認は必要な い。:誤り。血漿中抗体との適合性を確認します。
4.照射されている血液製剤とは、輸血による移植片対宿主病(GVHD)予防目的 で、放射線が照射された製品である。:正しい。供血者リンパ球の不活化が目的です。
5.新鮮凍結血漿︲LR「日赤」は、放射線部で照射後に使用すること。:誤り。新鮮凍結血漿にGVHD予防照射は不要です。

覚えるポイント

保存は赤血球が低温、血小板が振とう、血漿が凍結、照射はリンパ球対策、と成分の性質から結び付けます。

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