110Q280第110回 薬剤師国家試験 過去問

65 歳男性。身長165 cm、体重60 kg。腹痛及び背部痛を訴え、近医を受診 した。血中膵酵素及び腫瘍マーカー(CA19︲9、CEA)が高値であったため、超音 波内視鏡検査を施行したところ、膵臓がんと診断された。治癒切除が不能と判断さ れ、胆道ドレナージが施行された。その後、化学療法としてGnP 療法(ゲムシタ ビン・nab︲パクリタキセル併用療法)で治療を行うことになった。 レジメン(GnP) 点滴 薬剤 用量 Day 1 Day 8 Day 15 Day 22 時間 (処方1 ) 30 分 125 2 ○ ○ ○ アブラキサン点滴静注用 mg/m (注) 生理食塩液で懸濁 (処方2 ) 30 分 1,000 2 ○ ○ ○ ゲムシタビン点滴静注用 mg/m 生理食塩液で溶解 休薬 ○ (注:パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型)) 処方1 の薬剤による治療に関して、薬剤師が医療スタッフに伝える注意事項とし て、適切なのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・5

正答

1・5

この問題のポイント

nab-パクリタキセルはヒト血清アルブミンを用いた懸濁型製剤です。骨髄抑制の投与基準と、血液由来添加物に関する説明責任を確認します。

解説

アブラキサンでは好中球減少や血小板減少などの骨髄抑制が起こり得るため、各投与前に血球数を確認し、回復が不十分なら投与延期などを検討します。添加物の人血清アルブミンには感染症伝播を抑える安全対策が講じられていますが、血液由来である以上リスクを完全には排除できず、患者への説明が必要です。一方、従来型パクリタキセルの溶解補助剤を含まないため、溶解補助剤由来の過敏症を防ぐ定型的前投薬は不要です。

選択肢の確認

1.投与前に好中球数及び血小板数が減少していないかを確認する。:正答。骨髄機能の回復を確認して投与可否を判断します。
2.ヒト由来成分に対する過敏症予防のための前投与が実施されたかを確認する。:過敏症予防の前投薬を一律に必要とする製剤ではありません。
3.投与時に血管痛が出た場合は、次回から懸濁に用いる液をブドウ糖液に変更す る。:懸濁には必ず生理食塩液を用い、ブドウ糖液へ変更しません。
4.インラインフィルターを使用して投与することを確認する。:ナノ粒子を除くおそれがあるため、投与時にインラインフィルターは使用しません。
5.感染症伝播のリスクについての説明を患者に行ったかを確認する。:正答。人血清アルブミンを含むため説明が必要です。

覚えるポイント

アブラキサンは血球数確認、生食で懸濁、フィルター不使用、血液由来アルブミンの説明を一組で覚えます。

110Q279110Q281
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