110Q257|第110回 薬剤師国家試験 過去問
63 歳男性。5 年前に糖尿病性腎症と診断され、シタグリプチンリン酸塩水 和物、アルファカルシドール、ニフェジピン、酸化マグネシウム、セベラマー塩酸 塩、ポリスチレンスルホン酸カルシウムで治療してきた。2 年前に貧血症状が現 れ、ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)が追加された。現在のダルベポエチ ンアルファ(遺伝子組換え)の用法・用量は、処方1 のとおりである。 (処方1 ) ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)注射液120 μg 1 回1 本 静脈内投与 2 週間に1 回 4 週分 最近、血液中のヘモグロビン濃度が低下し、目標値を維持することができておら ず、その原因も不明であった。なお、血清フェリチン値は126 ng/mL、トランス フェリン飽和度は33%と正常域にある。この状態をふまえて、腎臓内科医は、処 方1 から処方2 へ変更した。 (処方2 ) ダプロデュスタット錠4 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 14 日分 処方2 の薬剤の重大な副作用はどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
HIF-PH阻害薬は造血を促すため、Hb上昇が速すぎる場合や過量時に血栓塞栓症のリスクが高まります。
解説
ダプロデュスタットの重大な副作用には血栓塞栓症があり、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症、シャント閉塞などに注意します。Hb濃度を定期測定し、目標範囲や上昇速度に応じて用量を調整します。片側の麻痺・言語障害、胸痛、呼吸困難、片脚の腫脹などがあれば直ちに受診が必要です。心室性不整脈、白血球減少、低血圧、下痢は起こり得る症状として個別確認はしても、本問で問う本剤の代表的な重大副作用ではありません。腎性貧血治療では鉄状態、血圧、血栓リスクも併せて評価します。
選択肢の確認
1.心室性不整脈:本問で問う代表的な重大副作用ではありません。
2.白血球減少:造血作用に関連する主要な重大副作用ではありません。
3.低血圧:むしろ血圧上昇にも注意し、本問の正答ではありません。
4.血栓塞栓症:正答。過度な造血・Hb上昇を避けて監視します。
5.下痢:重大な血栓性リスクを示す選択肢ではありません。
覚えるポイント
HIF-PH阻害薬ではHbの値と上昇速度を追い、血栓塞栓症の警告症状を説明します。