110Q253|第110回 薬剤師国家試験 過去問
28 歳女性。高校教員として勤務している。ここ数ケ月、仕事のストレスか ら風邪をひきやすく、体調が優れない日が続いていた。最近になり、左胸背部に赤 い発疹が多く現れ、ピリピリとする痛みが出てきたことから、近医を受診した。診 断の結果、帯状疱疹と診断され、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。 (処方) バラシクロビル錠500 mg 1 回2 錠(1 日6 錠) アセトアミノフェン錠500 mg 1 回1 錠(1 日3 錠) 1 日3 回 朝昼夕食後 7 日分 処方薬で治療を継続した結果、皮疹は治まったものの、その部位で断続的な刺す ような痛みや持続的で焼けるような痛みが生じるようになった。これらの症状に対 して使用する薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
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正解: 1・3
正答
1・3
この問題のポイント
皮疹消失後の焼ける・刺すような痛みは帯状疱疹後神経痛です。Caチャネルα2δリガンドやオピオイドが治療候補です。
解説
帯状疱疹後神経痛は神経障害性疼痛で、プレガバリンやガバペンチンは電位依存性Ca2+チャネルのα2δサブユニットへ結合し、興奮性神経伝達物質の遊離を抑えます。トラマドールなどはμオピオイド受容体刺激作用を介して鎮痛し、薬剤によってはモノアミン再取り込み阻害も併せもちます。GABAB受容体作動薬バクロフェンは主に痙縮に用い、帯状疱疹後神経痛の代表薬ではありません。5-HT1B/1D受容体作動薬トリプタンとCGRP受容体遮断薬は片頭痛治療に用います。
選択肢の確認
1.電位依存性Ca 2+ チャネルの機能の抑制:正答。プレガバリン等がα2δサブユニットへ作用します。
2.c︲アミノ酪酸GABAB 受容体の刺激:バクロフェンの作用で、代表的治療機序ではありません。
3.オピオイドn 受容体の刺激:正答。原図のμ受容体刺激により鎮痛します。
4.セロトニン5︲HT1B/1D 受容体の刺激:トリプタン系片頭痛薬の機序です。
5.カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体の遮断:片頭痛予防・治療の機序です。
覚えるポイント
帯状疱疹後神経痛=α2δリガンド、SNRI/TCA、局所薬、必要に応じオピオイドなどを選択します。