110Q211|第110回 薬剤師国家試験 過去問
86 歳女性。高血圧症と2 型糖尿病。フレイルによる通院困難のため、多職 種の訪問による自宅でのケアと処方1 による薬物治療を受けていた。訪問医から病 院の循環器科での検査入院を勧められ、心房細動の診断を受け、ワルファリンカリ ウムによる治療が開始された。退院後、娘が以下の処方箋を持って薬局を訪れた。 (処方1 ) オルメサルタン口腔内崩壊錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) シタグリプチンリン酸塩水和物錠50 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 7 日分 (処方2 ) ワルファリンカリウム錠1 mg 1 回1.5 錠(1 日1.5 錠) 1 日1 回 夕食後 7 日分 患者は独居だが、近所に住む娘が食事や服薬の管理をしており、今後の在宅療養 に合わせて再度アドバイスして欲しいと依頼があった。 処方2 の薬剤に関連したアドバイスとして、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
ワルファリン服用中は出血徴候を見逃さず、ビタミンKを多く含む食品・健康食品の急な摂取変化を避けます。
解説
黒色でタール状の便は上部消化管出血によるメレナの可能性があり、抗凝固中は速やかな連絡・受診が必要です。青汁やクロレラ、納豆はビタミンKを多く含み、ワルファリンの抗凝固作用を弱めるため、積極的に勧められません。とくに納豆は摂取後も腸内でビタミンKが産生され得るので避けます。ビタミンKサプリメントも同じ理由で不適切です。チーズを避ける指導は主に非選択的MAO阻害薬とチラミンの相互作用であり、ワルファリンの一般的な指導ではありません。食事内容は独断で大きく変えず、PT-INRを定期確認します。
選択肢の確認
1.健康のため、青汁やクロレラなどを多めに摂取しましょう。:ビタミンKが作用を弱めるため不適切です。
2.チーズの摂取は避けてください。:ワルファリンに対する一般的な禁止食品ではありません。
3.便の色が黒くなったらすぐに医師や薬剤師に連絡してください。:正答。消化管出血の可能性があります。
4.骨を丈夫にすると言われるビタミンK のサプリメントを、積極的に摂取しま しょう。:ワルファリン作用を減弱させます。
5.ナットウキナーゼは血栓を溶かすと言われるので、納豆を食べましょう。:納豆はビタミンKを多く含むため避けます。
覚えるポイント
ワルファリンでは黒色便などの出血徴候と、納豆・青汁・クロレラ・ビタミンKに注意します。