109Q279第109回 薬剤師国家試験 過去問

1 歳6 ケ月女児。体重10 kg。昼過ぎから発熱(38 ℃)のため、一般用医 薬品の解熱剤を服用させていたが、夜間、急速に熱が上がり、同時に15~20 分続 く痙れんが起こったため、夜間対応している近所の小児科を受診し、処置により症 状は安定した。翌日、小児科を再受診し、父親が以下の処方箋(処方1 及び2 )を 持って薬局を訪れた。 薬剤師が父親と面談したところ、患児は、8 ケ月前にも発熱後に痙れんを起こ し、今回と同じ小児科を受診したが、坐剤を2 種類処方されたのは初めてとのこと であった。 (処方1 ) ジアゼパム坐剤 (注)4 mg 1 回1 個 発熱時 5 回分(全5 個) 同時使用の場合はこちらを先に使用 (処方2 ) アセトアミノフェン坐剤 (注)100 mg 1 回1 個 発熱時 5 回分(全5 個) (注) ジアゼパム坐剤の基剤:マクロゴール アセトアミノフェン坐剤の基剤:ハードファット 処方1 及び2 の坐剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: 3・5

正答

3・5

この問題のポイント

マクロゴール基剤は直腸液へ溶解し、ハードファットは体温で融解します。直腸投与は経口投与より肝初回通過を回避できます。

解説

ジアゼパム坐剤のマクロゴールは水溶性基剤で、体温で溶けるのではなく直腸内の水分へ溶解して薬物を放出します。4 mg製剤の添加剤はマクロゴール4000とマクロゴール1540であり、マクロゴール400と4000を1:1とする記述は成分の種類から誤りです。アセトアミノフェン坐剤のハードファットはモノ・ジ・トリグリセリドなどからなる油脂性基剤で、体温により融解して薬物を放出します。直腸下部・中部から吸収された薬物は下・中直腸静脈を経て体循環へ入り、経口投与に比べ肝初回通過を回避できます。ただし挿入位置等により回避は完全とは限りません。

選択肢の確認

1.処方1 の基剤は、マクロゴール400 とマクロゴール4000 を1:1 で混合したも のである。:実製剤はマクロゴール1540と4000を含み、400と4000の組合せではありません。
2.処方1 の基剤は、直腸内で体温により溶融して薬物を放出する。:マクロゴールは直腸液に溶解します。
3.処方2 の基剤は、モノ、ジ、トリグリセリドの混合物である。:正答。ハードファットの構成です。
4.処方2 の基剤は、直腸内の水分で溶解して薬物を放出する。:油脂性基剤は体温で融解します。
5.いずれの坐剤も薬物の肝初回通過効果を回避できる。:正答。直腸下部等からの吸収で回避できます。

覚えるポイント

水溶性PEG基剤は溶解、油脂性ハードファットは融解して薬物を放出します。

109Q278109Q280
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