109Q267|第109回 薬剤師国家試験 過去問
39 歳、閉経前女性。身長155 cm、体重43 kg、体表面積1.38 m 39 歳、閉経前女性。身長155 cm、体重43 kg、体表面積1.38 m に腫瘤を触知し、乳腺外科を受診、針生検の結果、T1N1M0 のStageⅡA の右乳 がんと診断され、入院した。右乳房部分切除術、センチネルリンパ節生検及び腋窩 リンパ節郭清を実施した。術後の検査所見は以下のとおりであった。 (検査所見) リンパ節転移6 個、エストロゲン受容体(ER)陽性、 プロゲステロン受容体(PgR)陽性、 HER2(ヒト上皮増殖因子受容体2 型)陰性、AST 20 IU/L、ALT 17 IU/L、 血清クレアチニン0.88 mg/dL、BUN 18 mg/dL、白血球5,600/μL、 赤血球368 × 10 4/μL、Hb 11.2 g/dL、血小板28 × 10 4/μL、好中球4,500/μL 今回この患者に以下の術後薬物療法を施行することとなった。 (処方1 ) A 錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 14 日分 (処方2 ) リュープロレリン酢酸塩注射用キット3.75 mg 1 キット 1 回3.75 mg 4 週間ごとに1 回皮下注射 処方2 の製剤に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 1・3
正答
1・3
この問題のポイント
リュープロレリン徐放性注射剤は、生分解性の乳酸・グリコール酸共重合体をマトリックスとする持続放出製剤です。
解説
リュープロレリン酢酸塩のデポ製剤では、乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)を用いたマイクロカプセル状のマトリックスへ薬物を分散させます。投与後、水の浸入、薬物の拡散、PLGAの加水分解・浸食に伴って薬物が長期間放出されます。薬物結晶表面を単に高分子膜で被覆したリザーバー型ではなく、自己乳化型マイクロエマルションでもありません。使用時は粉末を懸濁用液で均一に懸濁して注射する製剤であり、完全な溶液にするとの記述は不適切です。
選択肢の確認
1.乳酸・グリコール酸共重合体が使用されている。:正答。生分解性高分子PLGAです。
2.高分子で薬物結晶をコーティングしている。:単純な結晶被覆型ではありません。
3.マトリックスを形成している高分子が分解することにより薬物を放出する。:正答。PLGAの分解等に伴い放出します。
4.自己乳化型マイクロエマルション製剤である。:該当しません。
5.粉末部の薬剤を液体部の溶液で溶解して使用する製剤である。:溶解ではなく懸濁して用います。
覚えるポイント
PLGAデポ=生分解性マトリックスからの長期放出です。