109Q197|第109回 薬剤師国家試験 過去問
学校薬剤師が授業中の教室の環境に係る検査を実施するため、中学校を訪 れた。この学校には冷暖房設備と機械換気設備が設置されている。学校薬剤師は、 検知管を接続した測定機器を用いて、2 限目の授業が終了する直前に養護教諭立会 いのもと、教室内で二酸化炭素濃度を測定した。 (測定結果) 二酸化炭素濃度:1,600 ppm 学校環境衛生基準:二酸化炭素濃度は1,500 ppm 以下であることが望ましい。 二酸化炭素の検出法とその原理に関連する記述のうち、正しいのはどれか。2つ 選べ。

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正解: 2・3
正答
2・3
この問題のポイント
二酸化炭素検知管の酸塩基反応と、赤外吸収に必要な双極子モーメント変化を区別します。
解説
二酸化炭素用検知管では、二酸化炭素が検知剤中のアルカリ性成分と反応し、pHが変化することで指示薬が変色します。またCO2分子は赤外線を吸収する振動モードをもつため、非分散型赤外線分析などで測定できます。ただし直線形分子の対称伸縮振動では両側の結合の変化が相殺され、双極子モーメントは変化しません。水素炎イオン化検出器は炎中でイオンを生じる有機化合物に高感度で、CO2を通常検出しません。
選択肢の確認
1.検知管法は、二酸化炭素が酸性溶液に吸収される性質を利用している。:CO2は酸性酸化物であり、アルカリ性の検知剤との反応を利用します。
2.検知管法では、検知管に充てんした検知剤中のpH 指示薬の色の変化によって 二酸化炭素を検出する。:正答です。
3.二酸化炭素は、赤外吸収スペクトル測定法でも検出できる。:正答です。非対称伸縮や変角振動が赤外活性です。
4.二酸化炭素が対称伸縮振動をする場合、双極子モーメントは変化する。:対称伸縮では双極子モーメントが変化せず、赤外不活性です。
5.二酸化炭素は、水素炎イオン化検出器を用いたガスクロマトグラフィーでも検 出できる。:FIDでは通常検出できません。
覚えるポイント
CO2検知管はアルカリ性検知剤のpH変化、機器分析は赤外吸収を利用します。