109Q178第109回 薬剤師国家試験 過去問

抗悪性腫瘍薬であるイリノテカンはプロドラッグである。この薬物の製剤 と代謝に関する以下の問に答えよ。 イリノテカンは酵素(ア)によって活性代謝物(イ)に変換され、さらに酵素 (ウ)によって代謝物(エ)に変換され不活化される。(ア)の酵素及び(イ)の 構造式、(ウ)の酵素及び(エ)の構造式のそれぞれの組合せとして、正しいのは どれか。1つ選べ。 A B CH3 CH3 COOH HO O O O O N N N N OH OH O O OH H3C OH H3C O O OH C CH3 HO3SO O N N O OH H3C O 酵素(ア) 代謝物(イ) 酵素(ウ) 代謝物(エ) 1 CYP3A4 A 硫酸転移酵素 C 2 UDP︲グルクロン酸転移酵素 A CYP3A4 B 3 カルボキシルエステラーゼ A UDP︲グルクロン酸転移酵素 B 4 CYP3A4 B 硫酸転移酵素 C 5 UDP︲グルクロン酸転移酵素 B カルボキシルエステラーゼ A 6 カルボキシルエステラーゼ B UDP︲グルクロン酸転移酵素 A

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

画像のSN-38骨格とグルクロン酸抱合体を識別し、イリノテカンの活性化酵素と不活化酵素を対応させます。

解説

実画像では、Aはフェノール性水酸基をもつ活性代謝物SN-38、Bはその水酸基にグルクロン酸が結合したSN-38グルクロニド、Cは硫酸抱合体として描かれています。プロドラッグのイリノテカンはカルボキシルエステラーゼによる加水分解でSN-38となり、トポイソメラーゼI阻害作用を示します。続いて主にUGT1A1がSN-38をグルクロン酸抱合し、不活性なSN-38Gとして排泄しやすくします。したがって(ア)カルボキシルエステラーゼ、(イ)A、(ウ)UDP-グルクロン酸転移酵素、(エ)Bの行が一致します。

選択肢の確認

1.選択肢1(画像参照):CYP3A4はSN-38をAとして生成する主酵素ではなく、この組合せは不適切です。
2.選択肢2(画像参照):活性化の最初にUGTを置き、後段をCYP3A4とする代謝順序が逆です。
3.選択肢3(画像参照):正答。カルボキシルエステラーゼでAのSN-38、UGT1A1でBのグルクロン酸抱合体となります。
4.選択肢4(画像参照):Bはグルクロン酸抱合体であり、CYP3A4によって最初に生成する活性代謝物ではありません。
5.選択肢5(画像参照):UGTによるB生成は不活化段階であり、カルボキシルエステラーゼによってAへ戻す組合せではありません。
6.選択肢6(画像参照):Bをカルボキシルエステラーゼで生成する活性代謝物とし、UGTでAに変換する方向が逆です。

覚えるポイント

イリノテカン→カルボキシルエステラーゼ→SN-38(A)→UGT1A1→SN-38G(B)の順です。

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