109Q165|第109回 薬剤師国家試験 過去問
50 歳女性。5 年前に近医にて高血圧を指摘され、アムロジピン5 mg/日を 服用していた。最近の血圧は155/95 mmHg 程度と高値が持続しており、頭痛や脱 力を自覚し今回受診した。二次性高血圧が疑われたため、腹部CT 検査が実施され て左副腎に腫瘍を認めたが、血中コルチゾール値や血中カテコールアミン値の上昇 は認めなかった。 この患者にスピロノラクトンが投与されることになった。スピロノラクトンに関 する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
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正解: 2・5
正答
2・5
この問題のポイント
原発性アルドステロン症に用いるスピロノラクトンについて、集合管でのNa+再吸収・K+分泌と内分泌作用を理解します。
解説
副腎腫瘍、高血圧、脱力に加えコルチゾール・カテコールアミン上昇がないことから、アルドステロン過剰が想定されます。スピロノラクトンは集合管主細胞の細胞内ミネラルコルチコイド受容体を競合的に遮断し、アルドステロン誘導タンパク質、ENaC、Na+,K+-ATPaseの発現を抑えます。その結果Na+再吸収とK+分泌が低下するため、K+保持性利尿薬として作用し高K血症に注意します。またアンドロゲン受容体遮断などの抗アンドロゲン作用をもち、女性化乳房などの原因となります。
選択肢の確認
1.上皮性Na + チャネルの発現を増加させる。:アルドステロン作用を遮断してENaC発現を低下させます。
2.アルドステロン誘導タンパク質の生合成を抑制する。:正答。ミネラルコルチコイド受容体を遮断して遺伝子発現を抑えます。
3.腎尿細管におけるNa +, K +︲ATPase の発現を増加させる。:Na+,K+-ATPase発現は低下方向です。
4.腎尿細管におけるK + 分泌を促進する。:K+分泌を抑えて体内に保持します。
5.抗アンドロゲン作用を示す。:正答。性ホルモン関連の副作用につながります。
覚えるポイント
スピロノラクトンはMR遮断によりENaCとNa+,K+-ATPaseを減らし、K+分泌を抑えます。抗アンドロゲン作用も重要です。