61PM098|第61回 作業療法士国家試験 過去問
自閉スペクトラム症〈自閉症スペクトラム障害〉を強く示唆する患者の発言はどれ か。
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正解: 4
正答
4.「突然の予定変更があると臨機応変に対応できず、感情が激しく乱れます」
この問題のポイント
自閉症スペクトラム障害(ASD)の核心症状は「社会的コミュニケーション・相互作用の障害」と「反復的・固定的な行動様式・興味」です。その中で、予定変更への強い抵抗や柔軟性の欠如は、ASDを強く示唆する典型的な行動パターンです。特に、予定の変更に反応して感情が激しく乱れる様子は、DSM-5で記載された「同一性の保持」と「変化への抵抗」に該当します。
解説
作業療法士が臨床現場で患者の行動パターンを評価する際、発言から「行動の柔軟性」や「環境への適応」を読み取ることが重要です。選択肢4は、予定の突然な変更に対して臨機応変できず、感情的反応が激しいという表現で、ASDの「反復的行動様式」と「変化への抵抗」を明確に示しています。これは、患者が「同じ行動を繰り返す」「変化を恐れる」「感情的過剰反応を示す」といった特徴をもつことから、ASDの診断に強く示唆されます。
一方、他の選択肢は別疾病の特徴を示しています。
- 1は発作への不安(パニック症)
- 2は確認強迫(強迫症)
- 3は現実感喪失(離人症や解離性障害)
- 5は人前での緊張(社交不安症)
これらはASDの核心症状とは異なり、別疾病の診断を示唆しています。
選択肢の確認
1.「発作が起こるのが心配で長距離の移動ができません」:発作への不安。パニック症の特徴。
2.「ガスの元栓を閉めたか、何度も確認しないと気がすみません」:補助行動の強迫。強迫症。
3.「何をしても現実感がなく、まるで映画の中の世界にいるようです」:現実感喪失。離人症など。
4.「突然の予定変更があると臨機応変に対応できず、感情が激しく乱れます」:予定変更への抵抗。ASDの典型的な行動。
5.「人前では緊張して思うように話せないので、親友に頼まれた結婚式のスピー チを断りました」:社会的場面での緊張。社交不安症。
覚えるポイント
ASDの「変化への抵抗」は、予定の変更に反応して感情的・行動的に乱れること。これは患者の生活に大きな影響を与え、作業療法の介入において「環境の予測性」「スケジュールの安定性」の確保が重要です。この発言は、ASDの診断に最も直接的に結びついた情報です。