61PM093|第61回 作業療法士国家試験 過去問
転移性脊椎腫瘍の部位で、最も安定性が高いのはどれか。
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正解: 5
正答
5.S2~S5
この問題のポイント
転移性脊椎腫瘍における脊柱の安定性は、解剖学的構造(特に周囲の骨盤・靭帯・筋)によって決まる。特に、骨盤に包まれた仙骨下部は、外的力に対して高い固定性を持つため、腫瘍が発生しても最も安定性が高い。
解説
作業療法士が臨床で対面する際に、脊椎の安定性は患者の移動・作業・日常生活活動(ADL)の維持に直結する。転移性腫瘍では、骨の構造的強さや周囲組織の支持が治療計画や機能評価に重要である。仙骨下部(S2~S5)は、骨盤の腸骨・坐骨によって完全に包まれており、力学的に固定されやすい。これにより、腫瘍が発生しても脊柱の移動や歪みが最小限に抑えられる。一方、C7~T2やT11~L1は可動性が高いが、力学的不安定性が高く、骨折や転位リスクが増す。L5・S1やL2・L3は腰仙移行部や腰椎中部と関連し、剪断力に弱く、不安定性が高いとされる。したがって、最も安定性が高いのはS2~S5である。
選択肢の確認
1.C7~T2:頸胸移行部は可動性が高いが、力学的不安定で、安定性は低い。
2.T11~L1:胸腰移行部は最も不安定な部位の一つで、転位リスクが高い。
3.L2・L3:腰椎中部は安定性が中程度だが、転移性腫瘍ではリスクが高い。
4.L5・S1:腰仙移行部は剪断力に弱く、不安定性が高く、安定性は低い。
5.S2~S5:骨盤に包まれ、固定性が高く、最も安定性が高い。
覚えるポイント
「骨盤で守られている場所=最も安定」。仙骨下部(S2~S5)は、骨盤構造によって完全に固定され、転移性腫瘍でも機能的安定が保たれるため、最も安全な部位である。