61PM022|第61回 作業療法士国家試験 過去問
医療現場の情報管理で適切なのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
医療現場での情報管理は、患者のプライバシー保護と情報の安全性を両立させることが求められます。特に「業務上の必要性がある場合に限りアクセスを許可する」という原則は、個人情報保護法や医療機関の情報セキュリティ基準に沿った基本的なルールです。
解説
作業療法士が関わる医療現場では、患者の診療記録や治療計画などの情報は高度に保護される必要があります。その中で、情報へのアクセスを「最小権限の原則」と呼ぶものがあり、業務上本当に必要な範囲だけがアクセスされるべきです。たとえば、治療計画を確認するだけであれば、その患者の詳細情報にアクセスする必要はありません。この原則は、情報漏洩のリスクを低減し、患者の信頼を守る上で極めて重要です。
この選択肢は、業務上の必要性に限ってのみアクセスが許可されるという「Need-to-know」の考え方を正確に反映しており、個人情報保護法(特に個人情報保護法第18条)や医療機関の情報セキュリティガイドラインに沿っています。
選択肢の確認
1.患者情報は患者の同意がなくても家族に伝えてよい。
→ 錯誤。患者の同意なしに家族に情報提供することは原則禁止。緊急時を除き、同意がなければ適切でない。
2.電子カルテのID とパスワードは同じ部署内で共有して運用できる。
→ 錯誤。ID・パスワードの共有は情報セキュリティ上極めて危険で、アクセスログの追跡が不可能になるため絶対に禁止。
3.医療情報へのアクセスは業務上の必要性がある場合に限り許可される。
→ 正しい。業務上の必要性に限ってのみアクセスが許可されるべきで、最小権限の原則に従っている。
4.個人名が含まれないカルテ番号のみの書類は通常のゴミで処理してよい。
→ 錯誤。カルテ番号は個人識別情報と関連付ける可能性があるため、シュレッダーによる専用廃棄が必要。
5.診療記録の開示は患者から求められても病院側の裁量で断ることができる。
→ 錯誤。個人情報保護法では、患者は自分の診療記録の開示を請求できる権利を有しており、正当な理由なく拒否することはできない。
覚えるポイント
公式正答は3。設問条件と各選択肢の違いを結び付けて覚える。