61AM066|第61回 作業療法士国家試験 過去問
腸管におけるカルシウム吸収を低下させるのはどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: 4・5
正答
4.副腎皮質ホルモン ・ 5.リン
この問題のポイント
腸管でのカルシウム吸収を調節する因子は、生理的・代謝的要因に大きく影響される。特に、副腎皮質ホルモンとリンはカルシウムの吸収を阻害する重要な因子であり、臨床的にもステロイド治療や高リン食の影響を理解することが重要である。
解説
腸管におけるカルシウム吸収は、ビタミンDの働きによって強く促進されるが、その逆の働きをする因子も存在する。副腎皮質ホルモン(コルチコステロイド)は、ビタミンDの活性化を抑制し、腸管内でのカルシウム輸送体(TRPV6など)の発現を阻害することで、カルシウム吸収を低下させる。また、過剰なリン摂取は腸管内でカルシウムとリン酸カルシウムを形成し、その塩は不溶性となり排泄されるため、吸収可能なカルシウム量が減少する。このメカニズムは、現代の加工食品や清涼飲料水の高リン含有に強く関連しており、日常的な栄養摂取の見直しに繋がる。
選択肢の確認
1.エストロゲン:カルシウム吸収を促進(特に閉経後低下により骨粗鬆リスク上昇)
2.蛋白質:適度な摂取はカルシウム吸収を促進(アミノ酸がカルシウムとキレート形成)
3.ビタミンD:カルシウム吸収を最大の促進因子(欠乏で骨軟化症など)
4.副腎皮質ホルモン:腸管カルシウム吸収を抑制(長期使用で骨粗鬆症の原因)
5.リ ン:過剰摂取でカルシウムと結合し、吸収を阻害(現代食のリスク要因)
覚えるポイント
「副腎皮質ホルモン」と「リン」がカルシウム吸収を阻害する。一方、エストロゲンやビタミンD、蛋白質は吸収を促進。臨床では、ステロイド治療中の骨粗鬆予防や、高リン食の影響を考慮した栄養指導が重要となる。