60PM048第60回 作業療法士国家試験 過去問

統合失調症の家族心理教育で正しいのはどれか。

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正解: 3

正答

3.家族の対処能力が向上することを目指す。

この問題のポイント

統合失調症の家族心理教育では、家族が患者の疾患を正確に理解し、適切な対応を取れるよう「対処能力」の向上を目的とする。この教育は、再発予防や生活の安定に直接つながるため、臨床的にも重要である。

解説

家族心理教育は、患者の生活環境において最も影響を与える要因の一つである。その中で、家族が患者の病態を「原因」として捉える(選択肢2)または、情緒的に巻き込まれる(選択肢4)ことは、再発リスクを高める。特に「感情表出(EE)が高い」場合、批判や過干渉が増えることで、患者の症状悪化につながるため、長時間の対面接触を増やす(選択肢5)のは適切でない。

一方、専門家が家族の範囲を決める(選択肢1)ことは、家族の主体性を損なうため誤り。また、家族を「原因」とする(選択肢2)ことにより、治療関係が損なわれる。

逆に、家族が患者の病態を理解し、対処スキル(例:症状の変化に気づく、生活リズムの調整、支援の提供)を身につけることで、患者の生活の安定と再発予防につながる。これが家族心理教育の核心的な目的である。

選択肢の確認

1.専門家が家族の範囲を決める。:誤り。家族の範囲は、患者とその周囲の関係性に基づいて、家族自身が共有する範囲で決定される。
2.家族を精神疾患の原因と捉える。:誤り。家族は支援者であり、原因とはならない。
3.家族の対処能力が向上することを目指す。:正しい。対処能力の向上が、再発予防と生活の質向上につながる。
4.日常生活における家族の情緒的な巻き込まれを促す。:誤り。情緒的巻き込まれは再発リスクとなるため、避けられるべきである。
5.感情表出の高い家族には患者との対面接触時間を長くさせる。:誤り。高EE環境では接触時間を長くすることは、悪化リスクを高める。

覚えるポイント

家族心理教育の目的は「理解と対処力の向上」。高EE環境では対応スキルの教育が重要で、家族を「原因」とせず、治療の協力者として位置づけること。

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