59PM029第59回 作業療法士国家試験 過去問

高次脳機能障害の作業療法で正しいのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・4

正答

1・4

この問題のポイント

高次脳機能障害では、記憶や社会的行動に起因する課題に対応するための「適切な介入法」を理解することが重要。特に、記憶障害や社会的行動異常の対応は、臨床現場で頻繁に用いられる手法であり、その原理を正しく把握することが試験合格の鍵となる。

解説

記憶障害に対しては、間隔伸張法(Spaced Retrieval Training)が有効である。この法は、記憶を反復的に呼び起こす際、その間隔を徐々に延ばすことで、長期記憶の定着を促す。特に、認知症や脳損傷後の記憶喪失において、再現性の高い効果が確認されている。

一方、社会的行動異常(例:易怒、脱抑制、感情のコントロール困難)に対しては、周囲の人々に症状の理解を促すことが重要である。患者の行動が「わがまま」と誤解されやすく、その結果、関係が悪化するリスクがある。周囲への心理教育や環境調整を通じて、理解と共感を築くことで、行動の維持・改善が可能になる。

他の選択肢については、誤りとなる。遂行機能障害(目標管理、問題解決)にはPQRST法ではなく、目標管理訓練(GMT)や問題解決訓練が適している。注意障害では刺激を減らした環境が基本であり、刺激の多い環境は注意散漫を悪化させる。半側空間無視にはプリズム療法などが必要で、APT(Attention Process Training)は注意障害の訓練法であり、半側空間無視には適用されない。

選択肢の確認

1.記憶障害に対しては間隔伸張法を用いる。:正しい。記憶の復習を効果的に進めるための科学的根拠がある。
2.遂行機能障害に対してはPQRST 法を用いる。:間違っている。PQRSTは記憶訓練に用いられる。
3.注意障害に対しては刺激の多い環境を設定する。:間違っている。刺激過多は注意を散漫にしやすい。
4.社会的行動異常に対しては周囲の人々に症状の理解を促す。:正しい。社会的環境の調整は行動改善の第一歩。
5.半側空間無視に対してはAPT〈Attention Process Training〉を用いる。:間違っている。APTは注意障害の訓練であり、空間無視には別の介入が必要。

覚えるポイント

公式正答は1・4。設問条件と各選択肢の違いを結び付けて覚える。

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