59PM012第59回 作業療法士国家試験 過去問

58 歳の男性。脳梗塞後の左不全片麻痺。Brunnstrom 法ステージ上肢Ⅲ、手指 Ⅲ、下肢Ⅲ。短下肢装具装着で杖歩行が可能である。MMSE は25 点、高次脳機能 障害はない。利き手は右手である。山間部に在住であり自動車の運転が必要であ る。同居の妻は運転免許を取得していない。オートマチック車での運転再開に向け て作業療法を開始した。 運転再開支援で最も適切なのはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正答

2

この問題のポイント

脳卒中後の運転再開には、法律上の手続きが必須である。特に2014年の道路交通法改正により、脳血管疾患の既往がある場合、運転再開前に「臨時適正検査」の受検が義務付けられている。作業療法士はこの手続きの説明・指導を行うが、最終的な判断や許可は医師が担当する。

解説

58歳の男性は脳梗塞後の左不全片麻痺で、高次脳機能は正常(MMSE 25点)である。運転再開を目的としているが、脳卒中後の運転は法律上の制限がある。2014年の道路交通法改正により、脳血管疾患の既往がある患者は、運転再開前に運転免許センターで「臨時適正検査」を受ける必要がある。この検査は、患者の認知・運動機能・注意力などを客観的に評価し、運転の安全性を判断するための正式な手続きである。作業療法士は、この検査の必要性を患者に説明・指導する役割を担う。

患者は自動車の運転が必要で、妻は運転免許を持っていないため、運転中の安全確認として妻の助手席乗車は法的・安全上の根拠がなく、不適切である。また、運転免許の更新は教習所通いではなく、免許センターで手続きが行われるため、教習所に通う指導は誤り。運転再開の許可は医師が行い、作業療法士はその判断を代替できない。

選択肢の確認

1.運転免許を更新するために教習所に通うように指導する。:誤り。更新は免許センターで行われ、教習所通いは運転取得・再取得に限る。
2.運転再開には臨時適正検査を受けるように指導する。:正しい。法律上の義務であり、作業療法士が患者に指導すべき内容。
3.スライディングボードを使用するように指導する。:誤り。移乗補助具であり、運転再開の目的とは無関係。
4.運転時には妻を助手席に乗せるように指導する。:誤り。妻が運転免許を持っていないため、安全確認として機能しない。
5.運転再開の許可は作業療法士が行う。:誤り。最終判断は医師が行う。作業療法士は評価・訓練を行うが、許可権限はない。

覚えるポイント

「脳卒中 → 運転再開 → 2014年法改正 → 臨時適正検査が必須」を覚えておくと、迅速に正答にたどり着ける。

59PM01159PM013
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)