59AM076|第59回 作業療法士国家試験 過去問
末梢血管抵抗が低下するショックをきたす病態はどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: 1・5
正答
1.アナフィラキシー ・ 5.敗血症
この問題のポイント
ショックの分類において、末梢血管抵抗が低下するタイプは「分布異常性ショック」に該当します。このタイプでは、血管が拡張され、末梢への血流が増加するため、体温が上昇(「暖かいショック」)することが特徴です。作業療法士が臨床現場で遭遇する可能性の高い病態を理解することが、適切な介入の基礎となります。
解説
末梢血管抵抗が低下するショックは、分布異常性ショックに分類されます。このタイプの代表的な原因は、アナフィラキシーと敗血症です。
アナフィラキシーでは、IgEによる過剰な免疫反応が引き起こされ、血管拡張が進行し、末梢の血流が増加します。敗血症では、細菌由来のサイトカインが過剰に放出され、同様に血管拡張が起こり、末梢抵抗が低下します。この状態では、患者は皮膚が温かく、毛細血管が拡張していることが観察されます。
一方、消化管出血、心筋梗塞、心タンポナーデは、循環血液量の減少や心拍出量の低下により、末梢血管抵抗が上昇する(代償反応)ため、この問題の条件に該当しません。
選択肢の確認
1.アナフィラキシー:血管拡張により末梢抵抗低下 → 正しい
2.消化管出血:血液量減少により抵抗上昇 → 間違え
3.心筋梗塞:心原性ショックで抵抗上昇 → 間違え
4.心タンポナーデ:閉塞性ショックで抵抗上昇 → 間違え
5.敗血症:サイトカインによる血管拡張 → 正しい
覚えるポイント
「末梢抵抗が低下」=「血管が拡張」=「分布異常性ショック」=「アナフィラキシー・敗血症」。
臨床現場で急激な症状変化に気づき、早期にショックの原因を判断できるよう、この2つを「温かいショック」として覚えてください。