59AM033|第59回 作業療法士国家試験 過去問
立位姿勢時の重心で正しいのはどれか。
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正解: 5
正答
5.重心動揺面積は老年期には加齢に伴い増大する。
この問題のポイント
立位時におけるバランス機能の変化を理解し、加齢による感覚統合の低下が重心の安定性に与える影響を把握することが鍵です。特に、視覚・前庭・固有感覚の3つの感覚情報が高齢者では統合が困難になり、その結果、重心の動揺が増大するという臨床的現象が問われます。
解説
立位姿勢では、体のバランスは視覚、前庭、固有感覚の3つの感覚情報によって維持されます。加齢に伴い、これらの感覚機能が徐々に低下し、特に前庭機能や固有感覚の感度が減少することで、重心の動揺が大きくなる(フラつきが増える)ことが確認されています。この結果、重心動揺面積(重心が動く範囲)は高齢者において増大し、バランス障害のリスクが上昇します。これは、日常生活における転倒リスクの増加とも関連しています。
選択肢の確認
1.重心は閉眼すると後方に移動する。
→誤り。閉眼時は視覚情報が失われ、前方に重心が移動しやすい(視覚によるフィードバックが欠落)。
2.重心動揺は閉眼時において減少する。
→誤り。閉眼時は視覚代償が使えず、重心動揺は増大(ロンベルグ徴候)。
3.重心動揺は左右より前後方向が小さい。
→誤り。通常は前後方向の動揺が大きいため、左右が小さい。
4.重心線は膝関節中心の後方1 ~2 cm を通る。
→誤り。重心線は膝関節の前方を通る。
5.重心動揺面積は老年期には加齢に伴い増大する。
→正解。加齢により感覚統合・筋力・反応速度の低下が影響し、動揺面積が増大。
覚えるポイント
「加齢=重心動揺増大」というシンプルな記憶法で、高齢者のバランス障害のメカニズムを理解しましょう。視覚・前庭・触覚の3つの感覚が衰え、その統合が難しくなるため、体の安定性が損なわれます。これにより、日常生活の安全を支えるバランス機能の重要性が改めて確認されます。