116D23|第116回 医師国家試験 過去問
内科系呼吸器呼吸機能・身体診察
46歳女性。健康診断の胸部X線で左下肺野に結節影を指摘され受診。自覚症状なし、非喫煙者。入院精査で選択的肺動脈造影と胸部CTを行い、肺動静脈瘻を認めた。 本疾患に合併しやすい病態でないのはどれか。

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正解: d
正解
d ぶどう膜炎
解説
肺動静脈瘻では、肺毛細血管床を介さずに静脈血が動脈側へ流れる右左シャントが生じます。
このため、肺のフィルター機能を通らないまま塞栓や細菌が体循環へ流れ込み、さまざまな合併症を起こします。
代表的なのは次の3つです。
- 喀血
- 奇異性塞栓による脳梗塞
- 脳膿瘍
一方、ぶどう膜炎は肺動静脈瘻に特徴的な合併症ではありません。
各選択肢の検討
a 喀血
起こり得ます。病変部の破綻や血行動態異常でみられます。b 脳梗塞
起こり得ます。静脈系の塞栓が肺を通過せずに脳へ流れるためです。c 脳膿瘍
起こり得ます。細菌が肺のフィルターを通らずに体循環へ入るため、重要な合併症です。d ぶどう膜炎
正解です。肺動静脈瘻との関連は乏しく、特徴的合併症ではありません。e 感染性心内膜炎
典型的な合併症として最重要ではありませんが、感染性・塞栓性合併症の文脈では選択肢の中で d ほど関係が薄いとはいえません。
ひっかけポイント
- この問題でまず押さえるべきなのは、肺動静脈瘻の本質が右左シャントだという点です。
- その結果として、塞栓と感染性中枢神経合併症が重要になります。
覚えるポイント
- 肺動静脈瘻 → 右左シャント
- 脳梗塞
- 脳膿瘍
- 喀血
この流れで覚えると整理しやすいです。