118A058第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

矯正歯科治療中の口腔内写真(別冊No. 15)を別に示す。 上顎右側犬歯根尖部の歯周組織に生じる生体反応の組合せで正しいのはどれか。 2 つ選べ。

118A058の問題画像
2つ選択
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正解: b・e

正答

b、e

この問題のポイント

矯正力による歯の傾斜移動では、歯冠と根尖が反対方向へ動きます。根尖が近心へ移動する場合、近心側が圧迫側、遠心側が牽引側になります。

解説

圧迫側では歯根膜腔が狭くなり、血流が低下し、破骨細胞が活性化して歯槽骨吸収が進みます。強すぎる力では硝子化が生じることがあります。

牽引側では歯根膜が伸展し、血流が保たれ、骨芽細胞による骨形成やセメント芽細胞の活性化がみられます。

画像の確認

実画像では、コイルスプリングとワイヤーで上顎犬歯を歯列内へ移動させる力が加えられている。根尖の移動方向側では圧迫に伴う破骨細胞、反対側では添加に伴うセメント芽細胞が現れるため、正答b・eに対応する。

選択肢の確認

a.近心側 血流の亢進
誤り。
根尖近心側は圧迫側で、血管が圧迫されるため血流は低下します。

b.近心側 破骨細胞の活性化
正しい。
圧迫側では破骨細胞が活性化し、歯槽骨吸収が起こります。

c.遠心側 歯根膜の硝子化
誤り。
遠心側は牽引側です。硝子化は強い圧迫を受けた歯根膜で生じます。

d.遠心側 マクロファージの出現
誤り。
壊死組織の除去に関わるマクロファージは圧迫側で問題となります。牽引側の代表反応ではありません。

e.遠心側 セメント芽細胞の活性化
正しい。
牽引側では形成系細胞が活性化し、セメント芽細胞や骨芽細胞の活動が高まります。

覚えるポイント

  • 圧迫側は血流低下、破骨細胞、骨吸収です。
  • 牽引側は血流維持、骨芽細胞・セメント芽細胞、形成です。
  • 傾斜移動では歯冠と根尖が反対方向へ動きます。

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