117D036|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科矯正学
上顎歯列弓長の加齢変化を図に示す。 アからイへの変化の理由はどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
混合歯列期には、乳犬歯・乳臼歯と後継永久歯の歯冠幅径差であるリーウェイスペースが第一大臼歯の近心移動に使われます。
解説
乳犬歯と乳臼歯の近遠心幅径の合計は、後継する永久犬歯と小臼歯の合計より大きく、その差がリーウェイスペースです。乳臼歯が脱落すると、永久第一大臼歯が近心移動してこの空隙を利用します。
その結果、歯列弓長は減少します。図のアからイへの変化は、リーウェイスペースの消失によるものです。
画像の確認
実画像では、男女とも上顎歯列弓長が10歳前後のアから12歳前後のイへ急に減少する曲線が描かれている。この時期の乳臼歯から小臼歯への交換でリーウェイスペースが閉鎖する変化であり、正答dに対応する。
選択肢の確認
a.発育空隙の消失
誤り。発育空隙は乳歯列で顎の成長に伴ってみられる空隙で、図の変化の直接理由ではありません。
b.霊長空隙の消失
誤り。霊長空隙は上顎乳犬歯近心・下顎乳犬歯遠心の特徴的空隙です。
c.アンテリアレイシオの減少
誤り。アンテリアレイシオは上下顎前歯の歯冠幅径比で、歯列弓長の加齢変化の原因ではありません。
d.リーウェイスペースの消失
正しい。リーウェイスペースが第一大臼歯の近心移動に使われて消失し、歯列弓長が減少します。
e.required arch length の減少
誤り。required arch lengthは歯を排列するために必要な長さを示す概念で、アからイへの生理的変化の直接原因ではありません。
覚えるポイント
- リーウェイスペースは乳犬歯・乳臼歯と後継永久歯の幅径差。
- 永久第一大臼歯の近心移動に使われる。
- 消失すると歯列弓長が減少する。