70PM088|第70回 臨床検査技師国家試験 過去問
貯血式自己血採血の対象とならないのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
貯血式自己血採血の適応を、年齢・体重・感染症・Hb値から判断します。
解説
貯血式自己血輸血は、予定手術前に患者本人の血液を採取・保存し、手術時に返血する方法です。同種血輸血による同種免疫や感染症伝播などを回避できる一方、採血による貧血、血管迷走神経反応、細菌汚染、取り違えなどには注意が必要です。
自己血採血では、一般にHb 11 g/dL以上、Ht 33%以上が望ましいとされます。Hb 9.5 g/dLでは採血により貧血を悪化させる危険があり、通常の対象とはなりません。
年齢、低体重、妊娠は一律の絶対除外条件ではなく、全身状態や採血量を考慮して個別に判断します。HBs抗原陽性でも本人に返血する自己血であるため、厳重な識別・隔離管理を前提に実施可能です。ただし菌血症が疑われる活動性感染では、保存中の細菌増殖が問題となります。
選択肢の確認
1.妊娠 30 週
該当します。
妊娠30週であることだけで一律に除外されるわけではありません。母体・胎児の状態を踏まえ、産科的に慎重に適応判断します。
2.年齢 75 歳
該当します。
75歳という年齢だけで絶対禁忌にはなりません。循環動態や併存疾患など全身状態で判断します。
3.体重 40 kg
該当します。
体重40 kgでも一律に除外されません。体重に応じて採血量を減量し、安全性を確保します。
4.HBs 抗原陽性
該当します。
HBs抗原陽性だけで自己血採血の絶対的除外とはなりません。ほかの製剤との混同を防ぐ厳格な識別・隔離が必要です。
5.Hb 値 9.5 g/dL
正答。該当しません。
Hb値9.5 g/dLは推奨されるHb 11 g/dL以上を下回り、採血による貧血悪化が懸念されるため対象となりません。
覚えるポイント
- 自己血採血はHb 11 g/dL以上、Ht 33%以上が目安です。
- 年齢・体重・妊娠は一律の絶対禁忌ではありません。
- 感染症陽性製剤は厳重に識別し、菌血症が疑われる場合は避けます。