70PM081|第70回 臨床検査技師国家試験 過去問
カラム凝集像(別冊No. 16)の結果を別に示す。 考えられるのはどれか。 2 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: 1・2
正答
1、2
この問題のポイント
ABO血液型のオモテ検査とウラ検査が一致しない原因を、反応パターンから判断します。
解説
画像では、オモテ検査は抗A陰性・抗B強陽性でB型を示し、ウラ検査はA1血球・B血球とも陰性でAB型様を示しています。Rhコントロールは陰性、抗Dは陽性で、RhD陽性です。したがって、ABOのオモテ・ウラ不一致が問題になります。
このパターンは、血球側のA抗原が弱くオモテ検査で検出されにくいAB型の亜型、または規則抗体である抗Aがまだ十分に産生されていないB型の新生児で説明できます。ABO規則抗体は出生直後には乏しく、通常は生後数か月かけて形成されます。
画像で見るポイント
カラム凝集法では、凝集赤血球がカラム上部に残れば陽性、底部に沈降すれば陰性です。まずオモテ検査、次にウラ検査、最後にRhDとコントロールを順に読みます。
選択肢の確認
1.亜 型
正しい。
正答です。AB型亜型などでA抗原量が弱いと、オモテ検査がB型様となる一方、ウラ検査では抗A・抗Bを欠くためAB型様となり得ます。
2.新生児
正しい。
正答です。新生児ではABO規則抗体の産生が未熟で、B型でもウラ検査のA1血球が凝集せず、AB型様の反応を示すことがあります。
3.キメラ
誤り。
キメラでは異なる血液型の赤血球集団が共存するため、オモテ検査で混合凝集〈mixed field〉を示すのが典型です。本画像の一様な反応とは合いません。
4.寒冷凝集素
誤り。
寒冷凝集素があると患者血漿を用いるウラ検査などで非特異的凝集が起こり、陽性反応が増える方向の不一致が典型です。本画像のウラ検査陰性とは合いません。
5.不規則抗体
誤り。
不規則抗体が試薬血球の抗原と反応すると、ウラ検査で予期しない陽性を生じます。本画像ではA1血球・B血球とも陰性であり、説明しにくい所見です。
覚えるポイント
- オモテB型・ウラAB型様なら、亜型または新生児を考えます。
- キメラはオモテ検査の混合凝集が手掛かりです。
- 寒冷凝集素・不規則抗体はウラ検査の予期しない陽性を起こしやすいです。