39AM90第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

生体物性・医用材料生体電気・材料基礎膜電位・能動輸送・血液凝固・高分子材料

天然高分子について誤っているのはどれか。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

この問題では、天然高分子材料の種類と特徴が問われています。

天然高分子には、タンパク質系と多糖類系があります。

代表例は次のとおりです。

  • コラーゲン
  • ゼラチン
  • エラスチン
  • シルク
  • キチン
  • キトサン
  • ヒアルロン酸

この問題では、エラスチンコラーゲンの区別が重要です。

エラスチンは弾性線維を構成するタンパク質であり、膠原線維ではありません。

膠原線維を構成する主な成分はコラーゲンです。

したがって、選択肢4が誤りです。

解説

天然高分子は、生物由来の高分子材料です。

医用材料としては、生体適合性、細胞接着性、生分解性、組織再生への応用などの点で重要です。

コラーゲンは、皮膚、腱、骨、血管などの結合組織に多く含まれる構造タンパク質です。細胞外マトリックスの主要成分であり、再生医療材料、創傷被覆材、足場材料などに利用されます。

ゼラチンは、コラーゲンを加熱や化学処理などで変性させたものです。生体適合性があり、医薬品カプセルや止血材、細胞培養材料などにも関係します。

シルクは、絹糸由来のタンパク質材料で、縫合糸として用いられてきました。

キチンは、カニやエビなどの甲殻類の殻、昆虫の外骨格などに含まれる多糖類です。脱アセチル化したものはキトサンです。

一方、エラスチンは、弾性線維を構成するタンパク質です。血管、肺、皮膚など、伸び縮みが必要な組織に多く存在します。

膠原線維はコラーゲンを主成分とする線維であり、エラスチンとは別の線維成分です。

ひっかけポイント
「エラスチン」は名前のとおり、弾性に関係するタンパク質です。

膠原線維はコラーゲン、弾性線維はエラスチンと対応させて覚えます。

医用材料での注意点
天然高分子は生体適合性に優れるものが多い一方、由来、精製度、免疫反応、感染リスク、ロット差、力学的強度などを考慮する必要があります。

選択肢の確認

1.記述としては正しい。
コラーゲンは細胞外マトリックスの主要成分であり、細胞接着性や生体適合性を利用して再生医療材料に用いられます。足場材料や創傷治癒材料として重要です。

2.記述としては正しい。
ゼラチンは、コラーゲンが熱や化学処理などによって変性したものです。コラーゲン由来の天然高分子材料として整理します。

3.記述としては正しい。
シルク、すなわち絹は、古くから縫合糸として用いられてきた天然高分子材料です。タンパク質系の材料として扱います。

4.正答。記述としては誤り。
エラスチンは膠原線維ではありません。エラスチンは弾性線維を構成するタンパク質です。膠原線維を構成する主な成分はコラーゲンです。

5.記述としては正しい。
キチンは、N-アセチルグルコサミンを主な構成単位とする多糖類です。甲殻類の殻や昆虫の外骨格などに含まれます。

この問題では「誤っているもの」を選ぶため、記述として誤っている4が正答です。

覚えるポイント

  • コラーゲンは膠原線維の主成分であり、再生医療材料に用いられる。
  • ゼラチンは変性したコラーゲンである。
  • シルクは縫合糸に用いられる天然高分子である。
  • エラスチンは弾性線維を構成するタンパク質であり、膠原線維ではない。
  • キチンは多糖類である。
  • 「膠原線維 = コラーゲン」「弾性線維 = エラスチン」と整理する。

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