8PM149第8回 公認心理師国家試験 過去問

福祉領域-07 生活保護・生活困窮・救護施設

24歳の女性A、一人暮らし。Aは、交際相手であるBから暴行を受け、全治10 日の怪我を負った。Aが精神的にも不安定になっていたため、Aの怪我を診察した病院から紹介されて、開業している公認心理師Cのもとを訪れた。AがCに精神的なつらさを訴える中で裁判手続に関する話も出た。Aによると、BはAに対する傷害罪で既に起訴されている。Aは、Bの裁判手続への関与に消極的であり、Bの処遇も知りたいとは考えていない。Bの弁護人からは、示談を求められている。しかし、A自身には経済的にも精神的にも対応する余裕はない。 ``` CがAへ現段階で優先的に情報提供するべき制度として、最も適切なものを1つ選べ。

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正解: 5


## 正答

5

## この問題のポイント

この問題では、犯罪被害者が法的対応を必要としているが、経済的・精神的余裕が乏しい状況で、優先して情報提供すべき制度を選ぶことが問われています。

事例のキーワードは、「傷害罪で起訴」「示談を求められている」「経済的にも精神的にも対応する余裕はない」です。

## 解説

Aは交際相手Bから暴行を受け、全治10日の怪我を負っています。Bは傷害罪で起訴され、Bの弁護人から示談を求められています。しかしAは、裁判手続への関与には消極的で、Bの処遇を知りたいとも考えていません。さらに、示談対応を含め、経済的にも精神的にも余裕がありません。

この段階で優先的に情報提供すべきなのは、**犯罪被害者法律援助制度**です。犯罪被害者が弁護士に相談・依頼するための費用面の援助を受けられる制度であり、示談交渉など法律的対応を自分だけで抱え込まないために役立ちます。

公認心理師Cは、Aの心理的安全を支えつつ、法律判断を自分で行うのではなく、適切な制度や専門職につなぐことが重要です。特に親密な関係にある相手からの暴力では、恐怖、罪悪感、混乱、支配関係が関わることもあるため、本人の意思を尊重しながら支援します。

> 司法・被害者支援のポイント
> 犯罪被害者支援では、心理支援、法律支援、医療支援、経済的支援を分けて考えます。心理職は法律判断を代行せず、適切な制度につなぎます。

## 選択肢の確認

1.刑事補償制度
判定:適切とはいえない。
刑事補償制度は、無罪となった人などが、抑留や拘禁に対する補償を受ける制度です。犯罪被害者であるAが示談対応に困っている状況には合いません。

2.検察審査会制度
判定:適切とはいえない。
検察審査会制度は、検察官の不起訴処分が妥当かを市民が審査する制度です。本事例ではBは既に起訴されており、Aの示談対応や法的支援のニーズには合いません。

3.被害者参加制度
判定:適切とはいえない。
被害者参加制度は、被害者が刑事裁判に参加し、意見陳述や被告人質問などを行う制度です。Aは裁判手続への関与に消極的であり、現段階で優先すべき制度ではありません。

4.被害者等通知制度
判定:適切とはいえない。
被害者等通知制度は、事件の処理状況や裁判結果、加害者の処遇状況などについて通知を受ける制度です。AはBの処遇を知りたいとは考えていないため、優先度は高くありません。

5.犯罪被害者法律援助制度
判定:最も適切。
Aは示談を求められていますが、経済的にも精神的にも対応する余裕がありません。法律相談や弁護士依頼の援助につながる犯罪被害者法律援助制度の情報提供が最も適切です。

## 覚えるポイント

* **犯罪被害者法律援助制度**は、犯罪被害者が弁護士による法的支援を受けるための制度です。
* 被害者参加制度は裁判への関与、被害者等通知制度は処遇や手続の通知に関係します。
* 公認心理師は、心理的支援と法的支援を区別し、必要な専門機関につなぎます。

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