7PM152|第7回 公認心理師国家試験 過去問
[7PM152] 21 歳の男性A、大学 3 年生。Aは、学生相談室を訪れ、「就職活動を始めたいが、どこから手をつけてよいか分からない」と申込み用紙に記入した。相談室でAは、「これまで就職について考えたこともなく、自分にどのような仕事が合うのか、自分の性格的特徴は何かと問われても、よく分からない。2 週間前にサークルの同期の友人からインターンでの体験を聞き、自分が出遅れていると感じる」と焦りを訴えつつも、「その他に特に困っていることはない」と話した。 現段階でAのニーズに応じて実施する心理検査として、適切なものを 2 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4・5
正答
4、5
この問題のポイント
この問題では、大学生の就職活動に関する相談に対して、キャリア支援のニーズに合った心理検査を選ぶことが問われています。
2つ選ぶ問題なので、Aの主訴が精神症状の評価なのか、自己理解・職業興味の整理なのかを確認します。
解説
Aは、「就職活動を始めたいが、どこから手をつけてよいか分からない」と相談しています。さらに、自分にどのような仕事が合うのか、自分の性格的特徴が何か分からないと話しています。
一方で、「その他に特に困っていることはない」と述べており、現段階では、抑うつ、身体症状、外傷体験後の症状などを主に評価する場面ではありません。
このため、Aには、自己理解と職業選択の支援に役立つ検査が適切です。
NEO-FFIは、ビッグ・ファイブに基づく人格特性を把握する検査です。Aが自分の性格的特徴を理解する手がかりになります。
VPIは、職業興味を把握する検査で、Holland のRIASECモデルなどとも関連します。Aが自分に合う職業領域を考える手がかりになります。
キャリア支援のポイント
就職活動の相談では、まず本人のニーズを確認します。精神症状の評価が必要な場面なのか、自己理解や職業興味の整理が必要な場面なのかを区別します。
選択肢の確認
1.BDI-Ⅱ
判定:誤り。
BDI-Ⅱは、抑うつ症状の程度を評価する尺度です。Aは焦りを訴えていますが、現段階で抑うつ症状の評価が主目的とはいえません。就職活動に向けた自己理解には、NEO-FFIやVPIが適切です。
2.CMI
判定:誤り。
CMIは、身体的・精神的自覚症状を幅広く把握する質問紙です。Aの相談内容は、身体症状や神経症的症状の把握よりも、職業選択や自己理解に関するものです。
3.IES-R
判定:誤り。
IES-Rは、外傷体験後の侵入症状、回避、過覚醒などを評価する尺度です。Aの事例にはトラウマ体験や心的外傷後ストレス症状は示されていません。
4.NEO-FFI
判定:正しい。
NEO-FFIは、ビッグ・ファイブに基づく人格特性を把握する検査です。Aが自分の性格的特徴を理解し、就職活動で自己分析を行う手がかりとして適切です。
5.VPI
判定:正しい。
VPIは、職業興味を把握する検査です。Aが自分に合う仕事や職業領域を考えるための支援として適切です。
覚えるポイント
- 就職活動支援では、性格特性と職業興味の整理が役立ちます。
- NEO-FFIは人格特性、VPIは職業興味の把握に用います。
- BDI-Ⅱ、CMI、IES-Rは、精神症状や身体症状、トラウマ反応の評価として区別します。