33PM166|第33回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
はり理論鍼施術の安全管理禁忌・心タンポナーデ・脳貧血
鍼施術後に生じる有害事象で、失神の原因として最も考えられるのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
鍼施術に伴う失神、いわゆる鍼灸臨床での脳貧血の病態を問う問題です。疼痛、不安、空腹、疲労、立位などを契機とした迷走神経反射により血圧や心拍数が低下し、一過性の脳血流低下が起こります。
解説
施術中または施術直後の失神は、一般に鍼刺激への恐怖や疼痛、緊張、空腹、睡眠不足、疲労などを背景とした血管迷走神経反射で生じます。末梢血管拡張や徐脈によって血圧が低下し、脳への血流が一時的に不足する状態を、鍼灸学では脳貧血と表現します。
顔面蒼白、冷汗、悪心、めまいなどが前駆症状となります。直ちに施術を中止して抜鍼し、安全な仰臥位で気道・呼吸・循環を確認します。意識が戻らない、胸痛・呼吸困難・けいれんなどを伴う場合は、別の重篤疾患を考えて救急対応が必要です。
選択肢の確認
1.遺感覚:誤り。遺感覚は抜鍼後も刺鍼感覚が残る状態で、通常は失神の直接原因ではありません。
2.気胸:誤り。気胸では胸痛、呼吸困難、咳などが中心で、重症化すれば意識障害を生じ得ますが、施術後失神の最も一般的な原因として問われるものではありません。
3.低血糖:誤り。低血糖でも意識障害は起こりますが、本問で問う鍼施術に伴う典型的失神は血管迷走神経反射による脳貧血です。回復が不十分なら低血糖を含む鑑別が必要です。
4.脳貧血:正しい。血管迷走神経反射による一過性脳血流低下を脳貧血と呼び、鍼施術時の失神原因として最も典型的なため正しいです。
覚えるポイント
- 鍼施術時の失神は血管迷走神経反射が中心。
- 前駆症状は顔面蒼白・冷汗・悪心・めまい。
- 中止・抜鍼・安全な仰臥位・バイタル確認。
- 遷延時は救急疾患を除外する。