第2種ME技術実力検定試験の出題傾向分析
第2種ME技術実力検定試験は、日本生体医工学会が実施する検定試験で、医用機器の安全管理に関する知識と技術力を測ります。国家試験ではありませんが、直近の第46回は受験者4,530人に対し合格者1,599人、合格率35.3%と、医療系の試験としては際立って低い水準です。出題は毎回120問で、「Ⅰ 基礎的知識」60問と「Ⅱ 実際的知識」60問がきっちり半分ずつという明快な構造を持ちます。医学・理工学の基礎から、医用機器の原理・操作・保守・安全性まで、臨床工学の実務を支える知識が幅広く問われます。本記事では直近3回(第44〜46回)の全360問の分析と過去の合格率データから、この「3人に1人しか受からない」検定の実態と攻略法を解説します。
合格率と合格基準
| 回次 | 実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 第46回 | 2025年 | 4,530 | 1,599 | 35.3% | |
| 第45回 | 2024年 | 5,244 | 1,836 | 35% | |
| 第44回 | 2023年 | 5,773 | 2,086 | 36.1% | |
| 第43回 | 2022年 | 5,867 | 2,267 | 38.6% | |
| 第42回 | 2021年 | 6,577 | 2,795 | 42.5% | |
| 第41回 | 2019年 | 5,781 | 1,919 | 33.2% | |
| 第40回 | 2018年 | 6,187 | 1,935 | 31.3% | |
| 第39回 | 2017年 | 6,523 | 2,069 | 31.7% | |
| 第38回 | 2016年 | 6,631 | 1,925 | 29% | |
| 第37回 | 2015年 | 6,455 | 2,230 | 34.5% |
受験者数・合格者数・合格率は各実施機関の公式発表値(出典)。合格基準の詳細・最新情報は必ず公式発表をご確認ください。
直近回(第46回)の総評
頻出分野ランキングと分野別対策
- Ⅰ 基礎的知識毎回平均 60問(全体の50%)
毎回ちょうど60問、全体の半分を占めます。内部は「MEの基礎となる医学的知識」「MEの基礎となる理工学的知識」「MEの基礎的知識」の3領域が各回20問ずつの完全な均等割りで、直近3回で各60問ずつ出題されています。第44回AM1からの医学的知識(解剖生理など)、AM11からの理工学的知識(電気・力学など)、AM21からのME基礎知識という出題順も固定的です。対策の要点は、3領域のどれか一つでも手薄にすると即座に20問分を失うという配分の厳しさを直視することです。特に医療系の学生は理工学的知識、工学系の受験者は医学的知識が弱点になりがちで、この非対称をどれだけ早く埋めるかが合否を分けます。電気回路の計算や生理学の基本は、Ⅱの機器問題を理解する土台でもあるため、学習の最初の段階でこの60問分の基礎を固めてから各論へ進むのが、遠回りに見えて最短の経路です。
- Ⅱ 実際的知識毎回平均 60問(全体の50%)
こちらも毎回ちょうど60問です。内訳は「原理・構造」と「操作・運用」が各回20問ずつ(3回で各60問)、「保守・点検」が各回10問(3回で30問)、そして「安全性・信頼性」(3回で17問)と「病院設備等」(3回で13問)が続きます。第44回AM31からの原理・構造、AM41からの操作・運用のように、出題ブロックはほぼ固定です。特徴は、同じ医用機器について原理→操作→保守→安全と多角的に問われる点で、機器ごとに「動作原理・構成」「正しい使い方と注意点」「点検項目と故障対応」「安全基準」を1枚に整理する縦割りの学習が最も効率的です。安全性・信頼性は漏れ電流や医用電気設備など数値知識の比重が高く、病院設備等は電気・ガス設備が定番です。Ⅰで学んだ理工学の知識を機器に引き付けて使えるかが問われるため、暗記と原理理解を往復させながら仕上げてください。
分野別の出題数(全収録回の合計)
分野×回次のクロス集計
| 分野 | 第46回 | 第45回 | 第44回 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅰ 基礎的知識 | 60 | 60 | 60 | 180 |
| Ⅱ 実際的知識 | 60 | 60 | 60 | 180 |
頻出テーマ TOP8
- Ⅰ 基礎的知識MEの基礎となる医学的知識60問
- Ⅰ 基礎的知識MEの基礎となる理工学的知識60問
- Ⅰ 基礎的知識MEの基礎的知識60問
- Ⅱ 実際的知識原理・構造60問
- Ⅱ 実際的知識操作・運用60問
- Ⅱ 実際的知識保守・点検30問
- Ⅱ 実際的知識安全性・信頼性17問
- Ⅱ 実際的知識病院設備等13問
出題形式の統計(回次別)
| 回次 | 問題数 | 画像・図表つき | 5択 | 複数選択 |
|---|---|---|---|---|
| 第46回 | 120 | 20問 (17%) | 120 | 1 |
| 第45回 | 120 | 20問 (17%) | 120 | – |
| 第44回 | 120 | 15問 (13%) | 120 | 1 |
画像・図表つき問題や複数選択形式の比率は、実際の解き味と時間配分に直結します。 比率が高い回次が続く場合は、画像問題への慣れを演習に組み込んでおくのが安全です。
合格から逆算する学習戦略
よくある質問
合格率はどのくらいですか?
直近の第46回は受験者4,530人・合格者1,599人で合格率35.3%でした。第44回36.1%、第45回35.0%と直近3回は35〜36%で安定しています。過去に遡っても最低29.0%(第38回)から最高42.5%(第42回)の範囲で、おおむね3割台です。医療系の国家試験の多くと比べて明確に低い合格率であり、「受ければ受かる」試験ではないという前提で準備する必要があります。
合格基準・ボーダーは?
実施団体からの公式な合格点基準は非公表です。二次情報では120点満点中72点以上(約6割)が目安とされていますが、あくまで参考値として扱ってください。確実に言えるのは、合格率が毎回3割台にとどまる結果を見る限り、ボーダー付近を狙う戦略は危険だということです。目安とされる6割に対して十分な余裕を持てる水準、すなわち全領域で安定して得点できる状態を目標にすべきです。
過去問は何年分解くべきですか?
直近3回(第44〜46回)の分析では、Ⅰ・Ⅱ各60問の配分も、内部の領域別問題数(医学・理工学・ME基礎各20問など)もほぼ完全に固定されており、過去問の再現性が非常に高い試験です。まず直近3回・360問を、間違えた選択肢の根拠まで含めて完全に理解することを優先し、余力に応じてさらに遡りましょう。出題ブロックの順序も安定しているため、120問の通し演習で時間配分を練習する価値も高いです。
最も配点が大きい分野は?
大分類ではⅠ 基礎的知識とⅡ 実際的知識が毎回60問ずつの完全な均等配分で、どちらかが特に大きいということはありません。細目で見ると、Ⅰの医学的知識・理工学的知識・ME基礎知識と、Ⅱの原理・構造、操作・運用の5領域がいずれも各回20問ずつで並びます。特定の重点分野で稼ぐタイプの試験ではなく、全領域を均等に仕上げることがそのまま得点最大化になる配点構造です。
国家試験ではないのですか?
国家試験ではありません。日本生体医工学会が実施する検定試験で、医用機器の安全管理に関する実力を認定するものです。ただし出題は医学・理工学の基礎から機器の原理・操作・保守・安全管理まで体系的で、毎回受験者数千人規模、合格率3割台という本格的な試験です。なお2020年は新型コロナウイルスの影響で中止されており、回次と年の対応が1年ずれている点には注意してください。
回次ごとの収録問題数
本ページはコクシメイク収録の全問題データから自動集計しています。分野の分類は編集部の整理に基づくもので、 公式の出題基準とは異なる場合があります。演習は学習アプリから、問題の閲覧は第2種ME技術実力検定試験のページからどうぞ。